●上毛電鉄

・2009年3月22日作成
訪れた日 2008年8月16日
 

電車に乗るや否や夕立に見舞われた。突然の雨で、傘を持たずに列車に乗った学校帰りの高校生達は、駅に着くと大騒ぎしているが、そんな状況すら楽しんでいるように見える。微笑ましく見える反面、旅情を求めて電車に乗っている身としては、もう少し静かに旅をしたかった。しかし、上毛電鉄は生活密着のローカル私鉄で、この賑やかさがこの鉄道の特徴でもあり、生命線でもあるのだろう。

上毛電鉄は群馬県の県庁所在地から延びているローカル私鉄である。沿線に特に見所がある訳でもなく、地味な鉄道である。車両は、井の頭線で走っていた車両で統一されている(イベント用に古い車両もあるが・・・)。この井の頭線の車両、地方私鉄でよく見かける型式で、北陸鉄道や岳南鉄道でも見かける事が出来る。「渋谷」を走っていた車両が、岳南鉄道や北陸鉄道を走っている姿は都落ちそのもの。今でも井の頭線を走っている仲間もいるが、地方で見る姿も慣れてきた。この車両に限って言えば、豪雨なのにワイパーが壊れてしまい、やはり中古品だなと思う。

車内は自転車の持ち込みが目立つ。混雑しない事を前提にしているから出来る事なのだろう。上毛電鉄も経営危機に陥り、現在は地元の支援があってなんとか持ちこたえている状況である。好転できる話題には乏しく予断を許さない状況は続くと思われる。前橋市のホームページなどを見ていると危機感が強く感じられる。関東の県庁所在地から伸びる鉄道ですらこの状況である。

晴れていれば赤城山が車窓を楽しませてくれたであろう。しかし、雨に煙る赤城山麓の景色も水墨画のようで美しかった。駅には花壇があり乗客を癒してくれる。とても好感を持てる鉄道だった。観光鉄道としての再生の道も考えているようだが、鉄道だけで行ける名所が少ないのが難点である。JRと接続駅が無いのも痛い。


起点の前橋中央駅とJR駅とはシャトルバスで連絡
大胡駅でかなりの乗降がある。構内踏み切りのあるローカル線らしい駅
車内は自転車が多い
風鈴電車とすれちがった
終点西桐生は山小屋風の駅
ホームから直接改札口・・・・究極のバリアフリーだと思う
西桐生で折り返しを待つ電車


http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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