●筑波研究学園都市
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土浦駅からガラガラのバスで畑の中を走る事しばし、突然近代都市が現れ、広大なバスターミナルへ到着する。これが筑波研究学園都市である。畑のど真ん中にある人工的な20万都市は違和感たっぷりの未来都市である。最近まで鉄道という交通手段を持たず、僻地である筈なのに発展した不思議な場所である。
筑波研究学園都市は政府が作り上げた人工的な都市である。多くの官庁が移転され、研究機関、大学などが置かれている。国際技術博覧会「つくば博’85」を見学した事もあり、そのメイン会場跡地は公園として整備されている。つくばエクスプレスの開通で、訪れやすくなったが、その代償として高速バス路線は大打撃を受けている。多くのバス路線を抱える関東鉄道も例外ではなかった。そのため、子会社の鹿島鉄道の赤字を支えきれなくなったと言われている。
人工都市だけあって、道路も歩道も広く、広大な公園の敷地内を歩いていると外国にいるような錯覚を覚える。街が出来てから30年も経ち、安定もしてきたようだ。人も多く、とても活気がある。どこかインテリっぽい雰囲気があり、私は住めないなぁ・・・と思ったりもする。図書館も訪れたが、参考書や学術書コーナーは賑わっていた。何年か前に週末には訪れた地元の図書館はマンガ・雑誌コーナーが賑わっていた。
つくばエキスポセンターを訪れてみる。実物大ロケット模型「H-IIロケット」が鎮座しているが、研究学園都市に溶け込んでいるような雰囲気だった。プラネタリウムや展示物は賑わっていて、寂れた地方都市の博物館との違いを感じる。「科学万博−つくば’85メモリアルコーナー」は懐かしさを覚えた。てっきりこの施設が博覧会の跡地だと思ったが、都市部に展示会場があるわけはなく、展示会場跡地は隣駅だという事も判った。
帰りは「つくばエクスプレス」で帰ったが、周りは未開の広大な畑が続いていた。やはり畑の中にある人工都市は異様だった。そしてこの街が好きかというと、・・・・である。味気ない感じを覚えずにはいられなかった。
つくば駅 | |
エキスポセンター | |
街の雰囲気 |