●芝桜の丘

・2007年10月28日作成
訪れた日 2007年5月5日
 

一面ピンク色の芝桜が咲き乱れるポスターを見た時、ちょっと衝撃を受けた。自然に咲く野の花が好き・・・というのが私の主義だが、これほど鮮やかだと、芸術的だなと思っていた。本来なら花畑はひとりで見にゆくものでもないが、突然思い立ったし、開花時期も短い。

最寄駅の西武秩父駅は大勢の観光客で賑わっていた。観光地のローカル鉄道は付近の賑わいをよそに閑散としている・・・という光景を何度も見てきたが、首都圏だからなのだろうか、西武秩父駅は寂れた印象がない。そして、駅から芝桜の丘に向かう道は大勢の観光客が歩いていた。

徒歩30分弱、山道を登ると公園入口に到着する。この時期だけの入場券を買って中に入ると鮮やかな赤系統の色と、花の香りに包まれた。花畑というより、鮮やかな絨毯の中にいるようだった。そして丘の向うに聳える武甲山が雄々しく見えた。この武甲山、神々しいのだが、山の姿が変形するほど削られた姿が痛々しくもある。

花は心を癒してくれる。それが自然のものだろうと、植生のものだろうと、一輪挿しでも同じ力があると思う。この光景、気持ちを人に伝えたい・・・と、思ったりもした。夢を花に祈ったりもした。この頃は気持ちが上り調子だった事もあり、素直に景色に感動した。芝桜の丘はアップダウンがあって結構辛いのだが、気持ちは癒された。しかし、西武秩父線の横瀬に向かう道を歩いていると現実に引き戻された。

荒れた休耕田の中を歩いていると寂しさを感じた。秩父は小学生の時の遠足の地だったが、あの頃は水田が青々としていたのだが・・・。日本の原風景は急速に失われているのだ。そして横瀬駅、かつて貨物列車で賑わっていた側線郡は広大な空地と化していた。貨物列車はトラックに変わったと聞く。

賑わう西武秩父駅
見物客も多い
コントラストが綺麗
雄々しい武甲山
かつて、セメントの積み込みが行われた横瀬駅

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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