物凄い汽笛の音の直後に蒸気を吐きながら真っ黒な機関車が加速していった。蒸気機関車を見た事はあるが、これだけの大型機が走るのを見たのは初めてだった。私の住む家の付近にもＤ５１が静態保存されており、通勤する時に毎日見ているが、動いているものは別物のように感じた。都内で蒸気機関車が運転されるのは約１０年ぶりとの事である。

フジテレビのイベントで東日本大震災から３年。東北地方の復興への思いを乗せた特別列車が東北被災三県を縦断、終点は上野駅。尾久駅から蒸気機関車Ｄ５１が牽引するイベントであった。その試運転が前日の３月６日（金）に行われた。

試運転は平日にも関わらず、大勢のファンで賑わっていた。私も午後半休でこの試運転の風景を見に行ったが、厳重な警備に驚いた。この警備費用は誰が支払ったのだろうか・・・。鶯谷駅でも列車を見送ったが、反対側のラブホから狙っている人は、ネットさに晒される事を覚悟の上でやっているのだろうか。

試運転の日も凄かったが、当日の人手はさらに増え、警備と小競り合いも所々で・・・。このイベント、「人と人との触れ合い、おもてなし、被災者の笑顔を通じて東北地方の復興への想いを日本全国の方々にお届けするビッグプロジェクト」との事であるが、沿線は混乱だけが残ったような・・・。

	試運転も、沿線はパニックに近かった。スナップ写真程度の撮り方しかしていないので、あまり良い写真ではないが、このイベント自体に私は少し醒めていた。 ただし、地元を蒸気機関車が走るのを半ば義務的に追いかけてしまった。
本番はいつものように地元駅で撮影する。 東北本線は電気機関車で牽引されてきた。中にはずっと蒸気機関車で牽引してくると思っていた人もいたようだ。 決して良いポイントではないが、子供の頃から見てきたアングルにこだわってしまった。50系客車を都心で見るのは初めてであった。
	蒸気機関車牽引の区間は尾久車両センターから上野駅までの僅かな区間であったが、沿線は大混乱。警備員も大増員。かつて、オリエント急行を牽引して、上野駅から大宮駅までこのＤ５１が牽引した事があったが、その際はどんな様子だったのだろうか・・・。 ちなみに、スナップ写真程度にAFで撮っていたが、本番は何故かピントが合わずシャッターが降りなかったので写真が無い。左の写真は回送列車である。

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