大きな円を描いて雁行する飛行機群。やがて１機、また１機と急旋回して目前を通り過ぎ滑走路へ吸い込まれてゆく。離着陸と共に急旋回が必要な飛行場は扱い難いと思うが、内陸には住宅地があるので仕方ない。それにしても凄い発着数だと感心する。夜になると滑走路への進入灯がキラキラきらめきロマンチックな光景が展開される。このような場所で何年も働いてきたが、日常見ている光景には特に驚きもしなかったし、写真も撮らなかった。

大田区城南島。羽田空港の真横に位置する人工島である。島全体が工業用地の為、コンテナや建材量置き場となっていて殺風景である。近年でこそ海底トンネルで臨海副都心と連結されたので道路の往来が多いが、少し前は夜になると車すら通らない怖い地区であった。ここにで働いていた事もあったが、夜、数少ないバスを停留所で待っていると男の私でも怖くなったし、寂しくなった。

土日はレジャー客も訪れ、城南島海浜公園はキャンパーで賑わうようだ。仕事でしか行く事が無かった私に、城南島とレジャーというイメージは一致しないが、飛行機を見る場所という点では一般の人と同じイメージを持っているかもしれない。YSが飛んでいた頃、写真を撮っておけば良かった。

殺風景な人口の島、季節感には乏しい。唯一、飛行機の進入路を見て季節を感じる事ができる。風向きによって離着陸の滑走路を使い分ける羽田空港。事務所に向かって飛行機が降りて来る様になると夏が近い。

	手前の湾では沈埋トンネルを作っていた事もあった
	コンテナと倉庫ばかり
	あまり縁の無かった海浜公園
	季節外れの時期は寂しい
	羽田空港が見える
	海を感じる事は出来る

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