●北綾瀬線
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10両編成の電車が行き交うホーム。ここから支線が分岐している筈だが・・・とホームを探すと、構内から少し外れた位置に、いかにも仮に追加しましたという雰囲気で0番ホームがあった。これが東京メトロ北綾瀬線のホームである。電車は僅か3両編成ではあるが、そこそこ賑わいを見せていた。地下鉄といながら全線複線高架。かなり高規格な路線であるが、電車はあまり速度をあげることなく終点の北綾瀬に到着した。
北綾瀬線とは正式名称ではない。千代田線の一部であるが、車庫がある「北綾瀬駅」と「綾瀬駅」の間を旅客化したのが通称「北綾瀬線」である。ここを走るのは千代田線開通時の試作車が改造されて走っており、マニアックであるがそれに乗りたいと常に思っていた。残念ながら今日はかつて東西線を走っていた車両であるが、ここでしか乗れない形式でもある。車両は面白いが、景色は何がある訳ではない。
終点の「北綾瀬駅」では若いお母さんが子供と一緒に車庫側のホーム端で携帯片手に待機していた。何をしているのか不思議に思っていたら小田急線の地下鉄直通特急「MSE」が回送されてきた。お母さんはそれを狙っていたのだ。さらにもう一組のお母さんと子供もやってきて電車に携帯のカメラを向けていた。「鉄子」が流行る時代であるが、こんな所にまで・・・・と正直戸惑った。最初のお母さんはどは子供よりも興奮していた。離れて見守る若いお父さんは呆れている雰囲気だった。
地下鉄の車両基地のある「北綾瀬駅」だが、検査場もあるので他の線区の車両も回送されてくるようだ。地下鉄の車両だけでなく、小田急の車両も入ってくる。鉄道好きには興味深い場所であるが、巨大車庫がある以外は普通の環7通り沿いの住宅地である。北綾瀬線が旅客化されたのは、路線の開通してから10年後の1979年(昭和54年)の事である。車庫が出来たばかりの頃は住宅も少なかったのだろうか・・・。
綾瀬駅の片隅から出発 | |
終点北綾瀬駅 | |
MSEと小田急通勤電車 | |
注目をたMSEだった | |
折り返してゆく綾瀬行き | |
北綾瀬駅外観 |