●北王子貨物線
訪れた日 |
1988年12月19日 |
~2014年3月14日 |
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京浜東北線に乗り込むと、ディーゼル機関車の重厚な音が響いてくる。王子駅の真横を通る貨物線を走るコンテナ列車である。この列車、ホーム上から見ると、京浜東北線の列車と被る事が多く、ホームから眺める事は稀であった。
子供の頃にも前照灯が1個のDD13ディーゼル機関車に牽引された二軸有蓋貨車(ワム)を見た記憶があるが、興味の対象は東北・高崎線を行く特急列車だった。また、本線の貨物線にも多くの貨物列車が走っていたので、引込み線のような支線には興味が無かった。
王子駅から2005年、京浜東北線で通勤するようになって、北王子貨物線には興味を持ったが、何しろ毎日見ている景色だったので、撮影はあまりしていなかった。この頃、既に引き込み線への貨物列車は稀な存在になっていた。特に意識したのは2011年の震災以降であった。毎日来ていた列車が来なくなった。列車の出発地の石巻が被災したからである。ここを走る貨物列車は石巻の工場から、十条の倉庫に紙を輸送する列車であったのだ。
貨物列車が衰退する中、1995年(平成7年)に最大の輸送量を誇り、このまま安定して輸送が続くのかと思っていたが、震災の影響は大きく、これまでかと思っていたが本数は減らされたものの同年7月には復活し、やがて、毎朝の光景が戻ってきた。そして、その光景がずっと見れると思っていたが、時代の流れには勝てなかった。2014年3月のダイヤ改正でこの光景は過去のものになってしまった。
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1988年の撮影。この頃はあまり興味がなくちゃんと撮っていなかった。 |
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上中里駅付近から坂を駆け上ってくる |
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王子駅の脇を通り、新幹線の高架下で一時停止して添乗員が前に立つ |
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やがて北王子駅。日本製紙の倉庫へ住宅地の中を進む |
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北王子駅に到着するとすぐに、1本前に送り込んできていた貨車を牽引して田端に向かう。都電とディーゼル機関車の組み合わせはここだけでしか見れない光景。 |
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京浜東北線と被る事が多く、王子駅のホームから見る事は稀であった。一方で、京浜東北線に障害がある時など、悠々と走るコンテナ列車を見る事もあった。 |
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