●新金線
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京成電車に乗っていると、高砂駅の直前で路線図に記載されていない路線をオーバークロスする。常磐線と総武線を結ぶ貨物線である。総武線とジャンクションには新小岩操車場(現信号場)があり、さらに、越中島貨物線とも接続しており、かつては、小名木川貨物駅、越中島貨物駅、東京都港湾局専用線とも繋がっていた。
東京都港湾局専用線廃止、越中島、小名木川、新小岩の各貨物駅での貨物取り扱いの廃止。そして、貨物列車の経路変更(武蔵野線、京葉線経由)後、この路線を走る貨物列車は激減した。1968年(昭和43年)の時刻表では下り列車は23本を数えられたが、2014年(平成26年)現在は5本に過ぎない。
新金線は僅か8.9㎞の路線。沿線を歩いてみた。単線であるが、複線用の土地が確保されている。上空に、高圧送電線が通り、鉄塔が続いている事が特徴である。辺りは住宅地が続き、一見、旅客線にも見える。しかし、日中に走るのは1往復の貨物列車だけである。その為、走行風景を撮影する為に、何度も訪れる必要があった。京成線の高砂駅付近を除いて、駅からは歩いて遠いし、車を停められる場所も無いので撮影も楽ではない。また、肝心の貨物列車も運休する事があり、空振りした事もあった。
2017年2月、東京都葛飾区が新金線の旅客化検討の予算を計上したというニュースが伝わってきた。LRT化と伝わってきたが、貨物列車はどうするつもりだろうか。本数こそ少ないものの、鹿島コンビナートに向かう重要なルートを構成しているのである。また、交通量の多い水戸街道を踏切で横断してるが、そのまま運転本数を増やすわけにもゆかないだろう。JRには旅客化の意思が無いので、旅客化は非常に難しいと思う。
常磐線の金町からやってきた貨物列車は、新小岩信号場でスイッチバックする為入換え作業が発生する。列車はここから総武線を下り、鹿島コンビナートに向かう。 また、臨時列車の姿を時々見る事が出来る。写真のようにブルートレインが走った事もあった。 |
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貨物列車は多種多様なコンテナを搭載しており、趣味的にはとても楽しい。かつては、濃硝酸専用タンク車も連結していたが、現在は専用コンテナ化されている。 水戸街道を踏切で横断するが、旅客化のネックのひとつである。 |
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越中島支線でレイル輸送仕業に就いているディーゼル機関車が、新金線経由で田端に戻ってゆく。京成線をアンダークロスする場所では、京成電車との2ショットを期待していたが・・・・。 単機回送ではあるが、ディーゼルエンジンの音を轟かせて、新金線を高速で疾走する姿は、入換え作業をしている姿とは別の魅力がある。 北王子支線が現役だった頃は、毎日見ていたDE10形であるが、新型機関車に変わる日も近いのだろうか |
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