●上野動物園モノレール
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上野動物園の東園と西園を間、300mをつなぐモノレール。公園内のアトラクションのようであるが、公道をまたぐ為、東京都交通局が運営する鉄道事業法に基づく交通機関である。とはいえ、利用者のほとんどはアトラクション感覚で利用しているのではいだろうか。子供の頃、黄色の二代目の車両を見たが、乗車待ちの行列を見て断念した記憶がある。何度か動物園を訪れた事もあるが、乗車のチャンスが無く、気がついたら、休止の知らせ・・・。
このモノレールは、「上野式」と呼ばれる、他に例をみない独自規格となっている。導入時は、モノレール黎明期であり、試作的な要素があった。もし、他にも「上野式」が導入されていれば、車両の部品の共通化などが出来たと思われるが、後続のモノレールがこの方式を採用する事はなかった。独自規格の車両や設備の更新にはコストがかかる。したがって、更新時期を迎えた2019年、人気黒字路線であるにもかかわらず、休止となってしまった。再開の可能性は低いのではないだろうか。この規格のモノレールが今後現れるとは思えない。「上野式」が今後現れるとは思えない。の最後を見届けようと上野動物園に向かった。
ただでさえ人気路線。廃止直前には大勢の人が名残乗車に来るだろう・・・という事で、平日の動物園開園と同時にやってきた。東園の駅に急ぎ、一番電車に乗車。ICカードも使えず、券売機で150円の切符を購入する。この時間は他には利用客もなく、2両編成の列車をまるごと占有。先頭車に陣取る事が出来た。まるで渓谷のような所を進み、不忍池が見えてくると終点。走行風景を撮影したかったが、その後の用事があったので、この日はこれで撤収。
走行写真を撮るために10月最終週の週末に再度訪れてみると、乗車は40分待ちとか。天気はイマイチであったが、無事に不忍池とモノレールの写真を収めて動物園を後にした。この日も、その後の予定があったので、動物を見る事なく動物園を出てしまった。
2019年10月30日をもって上野動物園モノレールは休止となった。しかし、廃止は決定していない。
西園と東園を結ぶモノレール。休日は乗車待ちの利用者で溢れているが、乗車時間は1分30秒。 | |
車両は4代目であるが、デザインはイマイチ。2代目と3代目は格好良かった。 3代目と比較すると退化したように感じた。 |
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乗車はあっという間であるが、山あり、池ありで結構楽しい。 撮り鉄は水平にカメラを構えるものだが、上を向いてカメラを構える人が多く、ちょっと不思議な雰囲気だった。 |
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懸垂式のモノレールは、軌道から垂直にぶら下がる方式が一般的であるが、上野式は軌道を抱え込むようにぶら下がるのが特徴。 設備も大きくなるし、タイヤも露出するので、懸垂式の長所を活かせていないように思える。 |
誰もいなかったので、堂々と特等席で撮影できました。 |