東日本大震災の時、電車が走らなかったので、品川区から北区まで歩いて帰った事がある。この付近に通った際、お寺が多い事に気がついた。そして、いずれのお寺もトイレなどを開放し、差し入れを出してくれた。歩いている人は大勢いたが、暗くて、不安で、心細い時に、その優しさが嬉しかった事を鮮明に覚えている。

厳密には下町ではないが、下町的な情景を感じる谷中。大ヒットした、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の東京編で、主人公が住んでいた寮という想定で、この辺りがロケされた事がある。「あまちゃん」ファンの私としては、当然のように聖地巡礼を行った。

根津駅より坂を上ってゆく。普通の路地のような場所だが、辺りは大きなお寺ばかり・・・。街はどことなく古い作りである。この辺りは空襲で焼ける事がなかった地区であり、戦前の面影も残している。もっとも近代的な建物もあるが、古きよき雰囲気が残っている。その最たるものが「谷中銀座」であろう。子供の頃は珍しくなかった路地裏の商店街。今では貴重な光景になりつつある。

	根津駅からの坂道。上りきると大名時計博物館がある。勝山藩の下谷屋敷跡との事である。館内は撮影禁止である。 江戸時代の時計師たちが作った櫓時計、台時計、枕時計が展示されている。 敷地内の古い建物は「あまちゃん」で、アイドルの下積み時代の合宿所としてロケされていた。今にも「天野アキ」、「入間しおり」が現れそうな雰囲気だった。 この地を能年怜奈さんや、松岡茉優さんが歩いたと思うと感慨深い。
谷中観光にはコミュニティバスが便利。狭い道を縦横無尽に走っている。 根津神社は１７０６年に５代将軍綱吉が今に残る社殿を造営、千駄木の旧地より遷座した。開放的で大きな神社であった。この他にも、小さいけれど歴史のありそうなお寺が沢山ある。
	街は懐かしい路地裏商店街が現役である。猫にまつわる店が多いのは何故だろう。上の写真の猫カフェ？　は大名時計博物館に行く途中の坂にあった。 谷中銀座のキャラクターも猫、猫専門ショップ、猫のお菓子・・・・。実際に人に慣れた猫もいて、撮影している人がいた。地域猫だろうか・・・。 猫を苦手としている私としては、ちょっと・・・・

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