●播但線

・2023年7月15日  作成
訪れた日 2022年5月3日
 

姫路から伸びる、陰陽連絡線である播但線。かつては、特急「はまかぜ」、急行「丹波」が走って主要路線の雰囲気があったが、現在はローカル輸送がメインである。ただし、特急「はまかぜ」が3往復残っているので、陰陽連絡線としての役割を完全に終えた訳ではない。山陰本線との接続駅、和田山駅から姫路駅を目指して乗車してみた。

乗り換え時間があったので、和田山駅で朝食を摂ろうと思っていたが、駅付近にコンビニも無かったのは想定外であった。主要駅の筈であるが、キオスクも閉店してしまい、寂しい状態になっていた。車庫の建屋や給水塔が朽ちた状態で構内に残っていた。そんな駅に、特急「はまかぜ」が3両編成でやって来た。この列車で播但線を乗りとおす事も可能であるが、折角なので普通列車で行きたい。

さて、08時11分、国鉄時代から走っているキハ40系に乗って旅が始まった。古いディーゼルカーらしいゴツゴツとした乗り心地は懐かしさを感じた。最初の停車駅は竹田駅。ここで列車交換。日本のマチュピチュとか、天空の城と言われる竹田城の最寄り駅である。急峻な山城から想像できるように、播但線は中国山地の中を行く山岳路線である。

新井駅から本格的な峠区間になる。ディーゼルエンジンが唸りをあげるが速度はなかなか上がらない。かつての国鉄の非力なディーゼルカーでは目に見えて速度が落ちたものだが、エンジンは換装されているので、まだマシなのだが、最近の軽快ディーゼルカーと比べると鈍重な感じは否めない。サミットを越えて、生野駅でも列車交換。播但線は1時間に1本は運転されているので、運転本数は多い方である。

下り坂になるとエンジン音が静かになり、速度もあがる。これがディーゼル列車特有の乗り心地であるが、快適に進み。寺前09時06分着。ここから先は電化されていて、これまた国鉄車両である103系に乗り継ぐ。それぞれ、リニュアル工事は行われているものの、いまだに国鉄型車両ばかりというのは、時代に取り残されているのではと思ってしまった。

和田山駅には車庫の跡があった。かつては交通の要所であったが、保存されている訳でもなく朽ち果てているように見えた。
播但線のエース。特急「はまかぜ」。特急といっても僅かに3両。強力エンジンの轟音を響かせて出発していった。
乗車したのは国鉄型気動車。キハ40系列の車両であるが、正面のスタイルに違和感。

運転台が無かった位置に、運転台を追加したものなのだが、いかにもJR西らしい簡易的な改造。

車内は国鉄時代とあまり変わらないが、やなり運転台側は大改造されていた。トイレもあり、全面展望はまったく期待できない作りである。
和田山方面の顔は馴染みのある国鉄顔だが、反対側はやはり違和感がある。
寺前駅で電車に乗り換え。謎のホッパーのようなものがあったが、バラストを積み込む設備のようだった。しばらく使われた形跡がないが、稼働している動画を見る事ができる。
電車も国鉄型。
昔は何処にでもいた103系電車は、いまや希少価値。しかし、この色に馴染みがなく、やはり知っている103系とは少し違う。

しかし、走り始めると、懐かしい音がした。はやり103系である。

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