●花園(近鉄ライナーズ)
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1月10日、ネットで近鉄ライナーズのラグビートップリーグからの降格を知る。サッカーで言えばJ1から落ちるようなものだ。近鉄ライナーズは、かつて8度の全国優勝を誇った古豪ラグビーチームだ。プロ野球近鉄バファローズの合併があったシーズン。経営の苦しい近鉄からすればラグビーも聖域ではないだろう。ライナーズの消滅の噂、高校ラガーマンの聖地花園ラグビー場の売却問題もあり、今シーズンは絶対に勝たねばならないシーズンだった・・・。
2004年10月30日、近鉄ライナーズを応援するために花園ラグビー場を目指す。試合が無ければ準急も止まらない小さな駅「東花園」駅。大都市近郊の通勤路線でありながら、構内踏切があるローカル線的雰囲気がある。駅前広場には、ラガーマンの像があったりして、この街がラグビーの聖地である事がすぐに判る。大阪農協花園ラグビー支店の名称に驚き、近所の定食屋のラグビーに因んだメニューに感心したりしながらラグビー場を目指す。
入場券を買って入ったラグビー場。単なる競技場ではない。3面のラグビー場からなる巨大施設、第一グランドにある資料室はラグビーの歴史がわかる貴重な施設だ。しかし、飾られている満員の競技場の写真は、どこかノスタルジック・・・。ラグビーが盛り上がっていたのは大昔の事だ。懐かしくて涙が出そう・・・。レストランに入れば、街中と同じように、ラグビーに因んだメニューが豊富。「トライカレー」「タックルうどん」・・・・。
高校野球の聖地が「甲子園」なら、高校ラグビーの聖地は「花園」。レギュラーでは無かったにせよ、高校生の時は花園に憧れた男としては、やはり花園は聖地で憧れの場所だ。そして、ラグビーの歴史や文化が感じられる場所だ。サッカーにこのような場所があるだろうか・・・。分散開催されている高校サッカーの全国大会を見ると、花園だけで開催されている高校ラグビーは恵まれているのかと思ったりもする。
しかし、ラグビー場は近鉄が管理している。赤字を理由に花園ラグビー場を売却したいとの表明に驚いた。プロ野球のバファローズの合併話が出る前の事だった。東大阪市も赤字を補填しているようだがもう限界らしい・・・。ラグビー場の施設の一部は住宅地に転売されているようだが、このまま聖地が無くなれば、ただでさえ落ち目のラグビー・・・。2004年、近鉄は一応、花園ラグビー場の存続を匂わせたが、バファローズの件もあり、本当に信用できるのだろうか。
構内踏切がある東花園駅
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お洒落な感じの東花園駅 | |
ラグビー資料室 | |
楕円のカツ玉子が印象的なトライカレー | |
近鉄ライナーズトライの瞬間 | |
辛くも勝った・・・ |