関西本線(加太越え)

2012年9月23日作成
訪れた日 2011年12月11日
 

長い立派なプラットフォームにやってきたのは全長16m級のバス級軽ディーゼルカーの単行。車内は大勢の乗客で座る事が出来ない。このよう混雑は合理化の為に定員を減らした軽車両の走るローカル線でよく見る事が出来る。サービスが悪くなり、乗客が減少してもそれ以上の合理化が出来れば良いという事なのだろうか。列車はやがて中在家信号場を通過する。ここはスイッチバック式の信号所があって関西本線の名物であったが、2006年にスイッチバックの機能が停止されてしまった。

関西本線の非電化区間を利用する度に悲しくなる。かつての大幹線の面影は沢山残っているのであるが、走る列車は・・・・。かつて、ここを急行「かすが」で「名古屋」から「奈良」まで乗りとおした事があるが、カメラを持たずに出かけたのでその頃の写真は無い。記憶では中在家信号場で、普通列車を待たせて通過したような気もするが定かではない。国鉄型の旧型気動車で、快速「みえ」よりも古くて、速度も速くなかった気がする。併走する近鉄電車は通勤電車レベルの運転本数で走っているので、関西本線の凋落ぶりが際立っていた。それでも急行が走り、奈良駅まで乗り入れていた頃はまだ良かった。

地元から電化要望は強いようであるが、この加太越え区間は利用客も少なく、廃線の危機すらあるのではと思えてしまう有様である。


奈良駅は、急行で訪れた時は古い、立派な歴史を感じる荘厳な駅舎であったが、現在は普通の高架駅になってしまった。古い駅舎は保存されているが、電車の利用客のいない駅舎はやはり寂しい。
伊賀上野は立派な駅。大幹線から凋落してもインフラは昔日のまま
長いホーム、複線かと思うような長い行き違い施設。しかしやって来るのは単行の小型ディーゼルカーばかり。
加太越えの白眉はこの中在家信号場。スイッチバックの信号所という事でかつては蒸気機関車の撮影ポイントとしても知られていた。列車の本数が減って、交換設備はスイッチバック施設ごと廃止されてしまった。
落石よけのシェルターなのだろうか。これだけがポツンとあると不思議な気がする。
亀山へ。ここから紀勢本線が分岐する。格としては関西本線の方が上だと思うが、紀勢本線は国鉄型の大型気動車が多く、軽気動車ばかりの関西本線よりも格上に見える。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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