●京都丹後鉄道宮福線
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1993年、天橋立に来た時は宮舞線に乗車したので、宮福線に乗るのは今回が初めてである。天橋立と近畿地方を最短距離で結ぶこの路線は1988年に開通したので、その頃に乗っていそうなものだが、急行列車が宮舞線経由だった。宮福線が大きく発展したのは、1996年(平成8年)電化後の事だった。
という訳で、電車特急が走る宮福線。しかし、普通列車は開業時から活躍しているディーゼルカーだった。宮津駅に集う特急電車や観光列車の中では最も地味だった。16時31分、ガラガラの状態で出発。車窓は山の中、水を湛えた棚田が美しい。高規格な線路だが、列車の速度は疾走という程、飛ばしている感じではなかった。
列車は宮川の川沿いを走るが、山の斜面の上を進むので、右手に見える谷の景色は良いが、川沿いの集落から列車に乗るには不便だと思う。昔の鉄道であれば、川沿いの低地を走ったに違いない。川幅が狭くなると、地形に沿って走る事なく、長大トンネルで突き抜ける。
ちょっと退屈な感じで、特急列車の停車駅、大江駅に到着する。ここから先は左手に由良川を眺めながら走る。かなり大きな川らしい。荒河かしのき台駅で、JRの113系普通電車とすれ違う。京都丹後鉄道には電車は無いが、JRからは、特急も、普通も電車が乗り入れて来る。ちなみに、113系は国鉄時代からの老朽車両であり、こちらのディーゼルカーの方が乗り心地は良いと思われる。ただし、こちらにはトイレが無い。福知山の居酒屋のマスター曰く、宮津で飲んだ帰り、トイレが無いので地獄だとか・・・。
この駅を出ると、車庫が見える。2019年から導入された普通列車用の車両が見えたが、あまり特徴のない外観で、今、乗車している車両の方がレトロな感じで、恰好良い(特徴がある)と思われる。次第に乗客を増やしてゆき、17時25分、福知山に到着する頃は、定員の半分くらいは乗車していたと思う。殆どが通学の高校生であった。
宮津駅で発車を待つ福知山行き普通列車(奥の緑の車両)。 ガラガラ状態で出発したが、観光車両とは違って落ち着いていた。 |
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宮福線は高規格路線が続き、トンネルが多い。 | |
高台を走るので、景色はとても良い(トンネルは多いが) | |
左上、JR113系 上、2019年から導入されたKTR300形 左、福知山駅に到着したMF100形気動車(開業時から使用されている) |