2004年12月13日作成
訪れた日 2004年10月10日
 

戦国時代、武士の時代に誰にも支配されない自治国があった、それが堺だった。貿易で栄えた今でいうフリーポートのような街だった。封建時代にそのような自由都市があったとは信じられないが、憧れの街でもあった。

出張で堺を訪れた時の印象は下町の町工場、そして歴史を感じるものが何も無い乾燥した街であった。飲み屋ばかりが多く、普通の食事をするのも苦労した。憧れと現実の差にショックを受けた。

日曜日、夕方に仕事が終ったので街を歩いてみた。関心のあった日本最古の木造洋式灯台は工事中で跡形もなく撤去されていたが、その事を知らせる標識は市内には無く、もはや観光都市ですらないようだった。大阪に近すぎて、普通の衛星都市に成り下がってしまったのか・・・。唯一の古い街らしさを感じさせる路面電車も走っていたが、南海電車で10分のところを50分かけて走る時代遅れの電車は運転間隔も長すぎて、堺市内に限ってはとても競争力のある交通機関とは言えない状態だった。

かつて栄えた都市は、歴史に興味が無ければ普通の街にしか見えない。出張でなければ泊まる事もなかったが、あまり明るい話題も聞こえてこなかった街であった。


龍女神像
灯台あたりから埋立地を眺める
堺港と市街地
時代に取り残された感じの停留所
阪堺電車は寂れた感じだった

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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