●筑豊電気鉄道
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九州の路面電車の情報は東京育ちにはあまり入ってこなかった。かつて西鉄が福岡に張り巡らせていた路面電車が廃止され、乗り入れた郊外の私鉄、筑豊電気鉄道だけが残った。いわゆる筑鉄であるが、九州を訪れた際に乗ってみた。
JR九州の黒崎駅に降り立つと、直方行きが発車間際だったので飛び乗った。いわゆるライトレイルに分類される低床の路面電車で、古びた電車を想像していた私は正直驚いた。鉄道マニア的にはがっかりした。今や鹿児島の路面電車も、このような近代的なライトレイルが走っている時代である。滅ぶ一方ではない事を喜ぶべきであろう。
さて、このまま終点直方駅まで行ってもつまらない。希望が丘高校前駅で下車して世界遺産遠賀川水源地ポンプ室を訪れた。明治時代に作られた八幡製鐵所の送水施設であるが、内部の見学は出来ない。再び、電車に乗って終点筑豊直方駅まで向かった。
今度は1980年代後半に、旧型電車の部品を使って作られた車両であった。見た目は近代的であるが、走りだすと懐かしいツリカケ駆動の音が聞こえてきた。本当は西鉄からの譲渡車に乗りたかったがほとんど運用についていないようである。楠橋の車庫で休んでいる姿を垣間見たにすぎなかった。
車両の近代化はおこなれているが、乗客は減り続けている。 世界遺産遠賀川水源地ポンプ室も、この設備が単独で世界遺産になっ訳ではなく、周辺の設備こみで世界遺産になっている。 |
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終点筑豊直方駅は高架になっていて、まるで本当の郊外電車の駅のようである。筑豊本線をオーバークロスして延伸する事を計画していたが、実現はしなった 徒歩でJRの直方駅に行けるが、巨大な駅に電車の姿は少なく、かつて石炭で賑わった頃を思うと寂しい気持ちになる。 |