●大観峰
・2001年7月19日作成
・2003年5月26日修正
訪れた日 1989年3月1日
1990年4月29日

89年4月初めて阿蘇を訪れた。そこで行って見たい展望台がある。外輪山からの展望台としての大観峰である。初めて阿蘇に入った時の外輪山からの景色が忘れられない私は、同じ宿の人を誘ってバスで大観峰展望台を目指した。約30分。平坦なカルデラの中は盆地を走り、やがて外輪山にぶつかり、急勾配を登ってゆく。

14時52分、大観峰に到着。外輪山の頂上には違いないが、周りには何もない。降りたのも私達だけだった。大観峰へは、ここから2kmほど外輪山の上を歩かねばならない。バスは展望台までは行ってくれないのだ。時刻表も持っていなかったので帰りのバスの時刻を見る。しかし、バス停の表示板が腐食していて書いてある事が読み取れない。

外輪山の外側というのは、なだらかな高原になっていて、視界を遮るものは何もない。北海道もびっくりの何もなさだ。私達2人は嬉しくて大騒ぎ。阿蘇って素晴らしい所だ!!と叫んでいた。街を2kmも歩くのは大変だが、このような素晴らしい景色の中だったら平気。歩くのも良いが、この外輪山の上を走る道路をバイクなどで突っ走っても気持ち良いだろう。右手に草原、左手に超巨大な穴を眺めて‥‥。日本離れしている。

大観峰は外輪山の中で鼻のように飛び出しているから眺めは最高だ。昔は遠見ヶ鼻と呼ばれていた。まるで岬のような所に立つと、これこそ地球離れした世界だった。前に巨大な穴、そして阿蘇五岳がそびえているはず‥‥。というのは、今日は暖かかったからだろうか?、カルデラの部分にモヤがかかっていて、巨大な穴の中の阿蘇盆地がよく見えない。そして阿蘇五岳も霞んでいる。当然、反対側の外輪山は見えない。それでも我々は満足した。日本も捨てたものではない。外輪山の淵の凸凹など、いままで見たこともないような不思議な光景だった。

帰り路、ゆっくり歩きすぎて最終バスに乗り遅れ、旅先で一緒になっただけの女の子と二人途方にくれてヒッチハイクで街に戻ったのも良い想い出。


90年のゴールデンウィーク。好天の中で大観峰を目指した。前回、人も疎らだった大観峰だが、今回は観光客で賑わっていた。レジャーシートを広げて昼寝をしている人達も多く、前回、ハッキリ見えなかった阿蘇5岳は今回は全容が手に取るようにわかる。しかし、旅で知り合っただけとはあいえ、前回は複数で来たところに今回は独り・・・。旅の侘しさもひとしおだった。


日本離れとはこの景色
巨大クレーターの淵
中央に聳える阿蘇5岳

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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