●湯前線
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乗車した車両は、急行「えびの」と同じリクライニングシート装着車は指定席用の車両らしく、座席はグリーン車と同じ豪華な座席、広いシートピッチだった。16時18分発の湯前線は急行列車の間合運用のようだった。
床屋の椅子みたいに何処までも倒れるリクライニングシートを倒し、”足のせ”に足を乗せてふんぞりかえる。もとは狭いシートの車両を改造して、このような広いシートピッチの座席を載せたので、窓と座席が合わない場所が所々にあるのはしょうがないとして、このような豪華車両でローカル線を旅できるとは思ってもいなかった。
さて、このような豪華車両で編成されてはいるが、乗客は帰宅の高校生がパラパラ乗っている程度。天気はついに雨、景色もただの盆地で面白みがない。このような車両でなかったなら、わざわざ乗る価値はなかっただろう。
本線に沿ってしばらく進み東人吉に停車。ここから高校生の黒い軍団が大量に乗り込んできて車内は騒然となった。本線から遠ざかって、ほぼ完成した九州自動車道(高速道路)の高架の下を抜けて川村に停車。川を渡って肥後西村に、ここでは女子高校生ばかりが乗り込んでくる所をみると、近くに女子校でもあるのだろうか?。高校生の乗車はここまでで、あとは駅に着く度に下車してゆく一方。彼らは降りる時でも慌てず、ダラダラ降りる。東京でこのような降り方をしていたら降り後れてしまうだろう。乗客も減ってしまい寂しくなったなぁ、と思ったら終点湯前、17時01分着。
湯前線は1989年10月1日、第三セクターに転換され、現在は「くま川鉄道」として運転中である。
ローカル線に似合わない豪華な車内 |
終点 |
駅前はローカル線然としたたたずまい |