●シュガートレイン南大東島

・2017年11月19日作成
訪れた日 2016年1月22日〜24日
 

北大東島行きの船の中で見た地図に、トロッコの絵と廃線跡が記されていた事に驚いた。南大東島にサトウキビ輸送のトロッコがあった事をかすかに思い出した。今回は離島巡りの旅。鉄道とは無縁な筈だったが、廃線鉄を行う事になってしまった。

島に到着すると、早速、「ふるさと文化センター」を訪れる。そこにはシュガートレインと呼ばれた大東糖業南大東事業所「砂糖運搬専用軌道」の資料があった。客は私ひとりだったので、受付の女性に色々質問した。観光地図には丁寧に廃線跡の遺構の場所げ記されているが、一部は明確に残っているが、一部(繁華街近く)はわからない、見た事が無いとの事であった。島を縦横無尽に走っていたナロゲージの鉄道は、シュガートレインと呼ばれていた。廃止が1983年であるが、軽便鉄道としては比較的遅かった。

レンタカーを借りているので、早速、線路跡を訪ねる。島を縦横無尽に走っていた線路は断片的に残っているだけである。道路に埋もれて撤去できていないだけのようでもあった。それ以外は、跡形もなく、かつての面影を偲ぶ事は出来なかった。翌日も廃線跡を探し回ったが、何処も同じような状態であった

西港からフロンティアロードと呼ばれている歩道が伸びているが、ここはかつての線路跡を歩道にしたものである。線路こそ無いが、いかにも廃線跡という雰囲気がある。レンタカーを西港に置いて、暴風の中、トロッコに乗った気分で歩道を歩いてみた。

「ふるさと文化センター」で聞いた話だと、観光用として復活するとの事であった。それなれば、また訪れなければ・・・・。と、思ってネットで調べたところ、本来ならば2017年度(平成29年度)に観光鉄道での復活が計画されていたが、まだ先になりそうだ。完成の暁には、ここを再訪するのだろうか・・・。遠すぎる、もう無理。そんな事が頭をよぎった。復活して欲しいが、ここを訪れるのは難しい。

この文章を書いている時だった。古い本を捨てようと整理していたところ、偶然、1983年「鉄道ファン」12月号に南大東島のシュガーラインという記事を見つけた。廃止間近であった筈であるが、大盛況の様子が描かれていた。そして、「あれだけのさとうびきをトラックで運ぶとなれば、たいへんなことだと思う。システム全体を変えるくらいの大変革が果たしてできるだろうか」という言葉で結ばれていた。筆者はこの軽便鉄道の将来を楽観視していたが、この雑誌が発売された時は既に廃止されいてた。とりあえず、この雑誌は捨てるのをやめることにした。


島を一周する路線は、サトウキビの収穫用、在所の工場に集まる。

加工された糖蜜や砂糖は、西線を通って西港まで運ばれ、船に積み込まれていた。

ふるさと文化センターには、かつて走っていた車両が保存されている。

廃線跡に車を乗せて遊んでみた。
下の写真は、繁華街近くのもの。ふるさと文化センターで聞いた時は「見た事ない」との事だったが、南大東島を去る日になんとか発見。嬉しくて、ふるさと文化センターを訪れて報告に行ってしまった。
西線跡地のフロンティアロードを徒歩で往復した。ここに再び線路が敷かれたら嬉しいのだが・・・。

本格的なものは無理となってしまったようだが・・・。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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