●男木島
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男木島漁港に到着した船から降りた観光客は私だけ、ここから集落を超えて2qほど島の外周路を歩く。GWとはいえ、海のシーズンはまだ先・・・。誰もすれ違わない寂しいハイキングだ。やがて渋い石造りの灯台が見えてくる。これが1985年(明治28年)から長年にわたって海を見守り続けた男木島灯台である。その古さもさることながら、塗装されていない石造りの灯台は渋さ、迫力という点で他の灯台と一線を画している。
この旅は突然思い立ったものだった。東京の最寄の駅のみどりの窓口で、東京発高松行きのサンライズ瀬戸の寝台券を求めた所、最後の一席を確保できたのが昨日の18時・・・。慌てて荷造りをして発車時間ギリギリに東京駅に現れた。寝台券は確保したものの、何処へ行くかギリギリまで検討していたので、愛媛県の八幡浜までの乗車券は列車の出発3分前に購入するドタバタぶりだった。
寝台列車で高松に着いて、何をしようかと思案しつつフェリー乗り場に来てみたら、男木島行きのフェリーが出発する所だった。慌てて乗船して辿りつたのが男木島であった。そのような、いい加減な気持ちで来た罰なのだろうか、天気は悪い・・・小雨が降り続いていた。晴れていれば、美しい筈の瀬戸内海の景色もくすんでいた。港付近の集落で、地元の人が「出張所を訪ねれば灯台資料館を開けてくれるかもしれない」と言ってくれたが、あまり時間が無かったので、ダイレクトに灯台まで来てしまった。
狭い小路に木造の古い建物が密集する漁港の集落、ちょっと不気味な神社、芸術的な美しさすら感じる灯台、天然記念物のタンク岩・・・。古代伝説も豊富で、灯台以外も見てくれと言われていたが時間の都合で引き上げる事とする。
井戸の跡 ちょっと不気味 |
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集落の真ん中にある鳥居 | |
灯台型トイレ | |
白亜の灯台とは異なった魅力 | |
灯台は海水浴場に面している | |
男木島を去る |