●奥祖谷
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祖谷川沿いの山道はとんでもない隘路だった。まるで林道のような細く、険しく、すれ違いも困難な道を行く。この先に何があるのか不安にかられるような道であった。延々と車酔いに苦しみながら山を登ってゆくと、突然、家や学校が現れた。こんな山奥にも人の営みがある。ここが秘境と呼ばれる祖谷の集落である。
有名な「かずら橋」はここにあるのだが、私たちは寄り道している余裕は無い。目指すはさらに山をすすんだ奥祖谷である。そこには「奥祖谷観光周遊モノレール」があり、営業時間終了が迫ってきている。
祖谷を飛ばして、本当の秘境である奥祖谷に入り、無事にモノレール乗車を果たして一息ついた。モノレールの余韻が消えぬまま奥祖谷を見てまわる。祖谷の「かずら橋」は見なかったが、ここにも「二重かずら橋」と呼ばれる吊橋がある。「かずら橋」とは山から採取した葛類を編んで作った原始的な吊橋である。踏み板も簡素なもので、真下がよく見える。よく揺れるし、高所恐怖症の人は渡れないであろう。
ここにはもう1種類、滑車で川を渡る乗り物もある。面白いのだが、何しろモノレールの体験の後だったので・・・。奥祖谷は大型車が入ってこれない本当の秘境なので人も少ない。祖谷より奥祖谷を薦める人が多いのは確かである。そしてつくづく思うのは、こんな山奥に人の営みがあるのが不思議で仕方ない。
私たちは県道32号線をあがってきたが、45号線から来るルートもある。こちらの方が道幅が広く、安全のようだ。祖谷でボンネットバスを見たが、どうやってバスをこの山奥に持ち込んだが不思議だったが、45号線経由であれば可能だろう。
祖谷を走るボンネットバス | |
ちょっと怖いかずら橋 | |
自然に溶け込んでいる
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渓谷も綺麗 | |
隙間だらけの吊橋 | |
滑車もある | |
滑車を動かすのは体力が要る |