●東祖谷、一宇(天界の村)・貞光
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交通量も殆どない峠道をひたすら走っていたが、車酔いが酷くて途中で休んでもらった。冷たい風に当たりたくて車外から谷を眺めた時、山に貼りついているような民家が見えた。民家に繋がる車道も見当たらない。家畜小屋もあり、自給自足しているようだ。そして夕闇迫る峠道を再び走り出すと、山の斜面に所々家の灯りが点り始めた。街道があるわけでもない、なぜあのような所に人の営みがあるのだろうか。
東京に戻って、色々なサイトを調べてみると、秘境とよばれる奥祖谷から一宇村のあたりは山村集落が点在している事がわかった。この辺りは葉たばこの産地との事。過疎化は進んでいるようだが、今でも人の営みはある。道路のない集落へのアクセス手段はモノラック(奥祖谷観光周遊モノレール参照)か徒歩によるもの。以下、徳島新聞の記事によれば
「かつては十家集落と向き合う形で人が生活し、夜になれば家の明かりでそれぞれの営みを確認し合っていたのだろう」
「旧一宇村の三十五集落のうち、五集落は誰も住んでいないという」
とあり、道路のない集落に郵便配達するのに登山道を長時間歩かねばならない苦労話が事が書かれていた。
ここを通った時はそのような背景も知らず、人里はなれた山岳にある集落が正直不気味に思ってしまった(住んでいる人には失礼な話だが)。道沿いにはお寺や神社もあったが、怖くて探索する事もしなかった。そして、山道を降りてたどり着いた町が「貞光」。刻みタバコの街として発展し、山村集落で栽培された葉タバコと関連の深い街である。
次のサイトを参照しました:「集落町並みWalker」「徳島新聞社」
東祖谷の山村集落 | |
一宇の集落 | |
このような斜面に集落は点在している
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貞光駅 | |
丁度やってきた普通列車 |