えちごトキめき鉄道「観光急行」

2022年10月30日作成
訪れた日 2022年5月1日
 

11時26分に直江津駅を出た観光急行は雨の北陸路を進んだ。床下からは懐かしい重厚な音が響く。2015年の第三セクター化以前は、この形式の電車に乗っていたので、珍しい感じはしなかったが、この日常だった車両が今やイベント車両になってしまった事に、時代の流れを感じた。ここはすでに北陸本線でない事をかえって意識した。

北陸本線の一部が第三セクター化され、電車からディーゼルカーへ変わった。しかしながら、1本だけ電車が走っている。観光急行と呼ばれるイベント列車で、国鉄急行色をまとっている。外見は国鉄急行だが、近郊改造された車両で、厳密には国鉄急行とは変わってしまっているが雰囲気は充分に残っている。

イベント電車なので、各駅では停車時間があり、撮影したり、買い物をする事が出来る。先頭車車両は国鉄急行型の面影を色濃く残しているが、貸し切り車両となっている。車内販売もあって賑やかで楽しい。堂々と旅行できるのが2年ぶりなので、そちらの方が嬉しいが、車内で飲食するわけにゆかないので、停車中にホームで弁当を食べた。

ボックス席に身を沈め、快走する電車に揺られていると、本当に急行電車で旅行しているような気分にもなってくる。梶屋敷駅を抜けると室内灯が消える、ここまで直流電化区間であったが、ここから先は交流電化区間になる。切り替え作業は走行中に行われるが、古い電車だと切り替え時に室内灯が消えるので、その瞬間がわかる。現在のえちごトキめき鉄道はディーゼルカーで運転されているので、この体験ができるのはこのイベント列車に乗るしかない。12時20分、糸魚川駅に到着。

大幹線であった北陸本線は電源が何度も変わり、色々な施設もあり、駅も大きい。しかし、新幹線に旅客を奪われ、巨大施設を持て余しており寂しさを感じる。糸魚川駅は、特急列車や夜行急行列車で何度も通りかかった駅であり、賑やかだった頃を知っているだけに、現在の姿は寂しすぎる。

電車は小休止の後、運転を続ける。終点は市振駅。えちごトキめき鉄道の終点である。無人駅の小さな駅であった。定期列車は、あいの風とやま鉄道に乗り入れて、この先の泊駅まで走る。第三セクター鉄道は都道府県毎に管轄会社が異なるので県境が終点となる。観光急行はここで折り返す。折り返す乗客も多かったが、私は今日中に福井に行くので、ここで泊行きを待つ事にした。


直江津駅で出発を待つ観光急行。この塗装は急行電車を彷彿させるが、私が最初に北陸本線を訪れた国鉄末期。急行電車は廃止されてしまっていた。

途中駅で小休止、写真撮影が出来るのがイベント列車の特徴。2時間半の乗車時間は飽きる事が無かった。
終点は市振駅。小さな無人駅であった。この列車に乗る事が無ければ途中下車する事も無かっただろう。

下の2枚はJR北陸本線時代の急行型電車の姿。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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