信越本線

2016年5月15日作成
訪れた日 2015年2月7日
2015年3月8日

新幹線で長野駅に降りると、下のホームで待っているのは、かつて特急「あさま」で活躍していた車両。座席は埋まり立っている人もいた。「妙高」号と命名され、指定席もある。一見、特急列車であるが、普通列車である。新幹線開通により、特急「あさま」が廃止されたが、新幹線が走らない、長野駅以北については、この妙高号が新幹線をリレーしていた。

この妙高号に乗るのは二度目であるが、これほど混んでいたのは初めてであった。その乗客の大半は黒姫駅や妙高高原駅で下車してしまった。スキーやスノーボードを楽しむ人達が利用していたのだ。これらの駅は、かつては特急「あさま」で乗換えなしに訪れる事が出来た場所であり、新幹線開通とともに不便になった地域である。

右手に小川を眺めつつ、左手には大雪原の向こうに飯縄山、黒姫山、妙高山と連山が連なって見えてくる。この雄大な車窓を、特急型車両の大きな窓から見るのは最高の贅沢だった。右手に引込み線が見えてくると二本木駅に到着する。ここでスイッチバックを行い、先ほど右手に見えた引込み線に入り、転線して前進する。勾配区間に駅を作る為に、スイッチバックの構造になっているが、この駅がかつては貨物駅であった為、スイッチバック方式が残っていると思われる。

頚城平野に差し掛かり、新井駅、高田駅と、利用客の多い、大きな駅が続く。車窓も平凡になり、やがて終点の直江津に到着する。この区間、新幹線が開通すると第三セクター化され、されに途中駅で2社に分断されてしまう。高崎駅から長野駅を通り、新潟駅まで結んでいた信越本線は、新幹線が開通する度に、廃線、第三セクター化を繰り返し、3区間に分割されてしまう。


長野駅で新幹線を待ち受ける妙高号。特急車両を使っているが、かなりくたびれている。

いつも空いている印象だったが、冬はスキー客で賑わっており、かつての特急列車の華やかさが戻った印象だった。

車窓の山は美しく、特急型車両の大きな窓から眺める方が似合っている。
二本木駅はスイッチバック駅で、貨物の引込み線もある大きな駅であった。しかし、貨物列車は既に廃止され、スイッチバック駅である意味が薄れている。

趣味的には面白く、直江津方面に向かう列車は、ヘッドライトを点けたままバックして、引き込み線で折り返し、坂を下って行く。

かつての特急「あさま」や「白山」は、右の写真のように、ホームや引込み線に入る事なく、ポイントを渡って直行してゆく。現在は定期運用で、この駅を通過する列車は無い。
終点直江津では、かつての特急車両や、はくたか号が集まって、華やかな雰囲気があった。

長野行き新幹線開通後、長野駅で新幹線をリレーする特急として、新潟行きの特急「みのり」や、快速「リレー妙高」号が走っていたが、いずれも廃止されてしまった。

名残として、普通列車の「妙高」号と、新井駅と新潟駅を結ぶ快速「くびき野」が運転されていた。

下の写真の「みのり」はイベント列車を2015年3月に撮影したものである。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~kurume/my_hp.gif (6911 バイト)


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