●尻屋埼
|
まるで北海道を思わす大草原をバスは延々と走る。やがて、右手には太平洋、道は海岸線をトレースするように、時には断崖の上を、時には海沿いを、アップダウンしながら走る。脳裏に、フォークソングの「岬めぐり」のバスが浮かぶが、乗客は3名・・・観光地を走るバスにしては寂しい。人煙稀なる大自然の中を走っていたと思ったら前方に巨大な工場らしきものが見えてくる。尻屋鉱業所である。全く予想していなかったが、現役の石灰の鉱山と工場が現れた。道端にトロッコが保存されていて、慌てて撮ろうと思ったがレスポンスの悪いデジカメでは無理。
牧草地を走り、憧れの尻屋埼灯台に到着。バスは閑散としていたが、バイクや車、観光バスも乗り入れ観光客で灯台付近は賑わっていた。寒立馬が放牧されており、あまりに観光ガイド通りの光景に感心してしまった。青い海、緑の牧草地のコントラストが見事で、晴れていれば本当に素晴らしいロケーションだ。ただし、寒立馬は観光客の事など気にせず動き回るので、危うく轢かれそうになる。牧歌的だが危険かもしれない。
見渡す限りの牧草地と海が広がる尻屋だが、前述の工場や鉱山があり、関連する社宅が集まっている地域がある。立派な小学校もあり、大自然の中にちょっとした街が出来上がっている。昔の北海道の炭坑の街もこんな感じだったのだろう。石灰石も限りある資源、いつか、この尻屋も北海道のようにゴーストタウン化する日が来るのだろうか。
代表的な景色 | |
石碑と灯台 | |
寒立馬は動き回る | |
これが尻屋小学校 | |
鉱山 | |
まるで北海道のような光景 |