●ノース海峡
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イギリス本島とアイルランド島を結ぶ航路のひとつが、ベルファスト⇔ストランラー間の航路である。北アイルランドとスコットランドを結ぶこのコースはどちらかというとマイナーである。まず、ベルファスト港での乗船手続きからトラブルがあった。係員にまだ残存期間のあるレイルパスを引きちぎられて、取り上げられた。懸命の抗議で取り返したが、係員はこのパスの扱い方を知らなかったようだ。「ブリットレイルパス+アイルランド」でこの区間も利用できるが、ここではあまり利用者がいないのだろう。
この船もまた近代的な高速フェリーだ。メインルートのダブリン側で使用されていた船と同じである。ただし、乗客は明らかに少なかった(平日という理由もあるかもしれないが)。
船は、ベルファスト港を1時間遅れで出航。ベルファストは狭く深い狭い湾の奥にある。両側を陸地に囲まれて、まるで巨大な川の中を行くようでもあり、陸地の景色を充分に楽しめる。北側を眺めていたが、断崖絶壁が続き、その上に草原が広がっている。まさに、北ヨーロッパの激しい景色そのものだ。断崖の上に建つ灯台も拝む事が出来た。ただし、狭い湾内のために、折角の高速船の走力が活かせない。
ノース海峡に出てからぶっ飛ばすが、すぐにスコットランド側の湾内に入り込みスピードダウン。目的地、スコットランドのストランラーもまた、深く、狭い湾の奥にあるのだ。ベルファストと同じような湾だが、こちらの景色は、北アイルランド側とは異なり、低い丘が広がる大草原が展開される。北アイルランド側が厳しい風景だとすると、とても牧歌的で癒される景色だ。
わずか2時間の船旅であるが、美しい景色が続き、変化に富んで楽しい旅だった。ただし、ストランラーで連絡する列車が、遅れた船を待ってくれているかどうかが不安を抱えた旅でもあった。尚、船の売店ではユーロも使用でき、北アイルランドというより、アイルランドとの連絡船としての役割を担っている事がわかる。
ベルファスト港 | |
狭い湾内をゆっくり進む | |
スコットランドの湾に入る | |
スコットランドで私を迎えてくれた灯台 | |
スコットランド・・・って感じの草原が広がる | |
北アイルランドも戻るフェリー |