月刊
98パンフレットマガジン
1998年3月号(第三号)
高性能、高機能型Windowsマシンとして登場した98MATEで、PC-98シリーズで初のPentium(90MHz)を搭載しました。高性能サウンド機能や32bit拡張バスを搭載したり、640×480(256色)をサポートしたり、Windows仕様が標準になっていました。また、上位クラスにはCDドライブやWindowアクセラレータ(MGA-U)を標準で搭載しているモデルもありました。このMGA-Uは現在でもそれなりの性能ですし、Pentium(90MHz)からは、CPUソケットがSocket5なので、意外とパワーアップが可能なため、人気のPC-98です。但し、内蔵機器のインターフェイスはIDEではなく、SCSIを採用し、ファイルベイもNEC独自のファイルスロットと呼ばれる専用のものでした。当時は良かったのですが、現在ではIDE(バルク品等)を主流とするため、この点が仇となっています。メモリは標準でFDDモデル以外は7.6MB(CPUボード上のSIMMソケット)搭載していました。
本格的なWindowsマルチメディアパソコンとして登場した98MULTiであるPC-9821Ce、それの後継機がPC-9821Ce2です。
Ceとの相違点は、HDDが170MBに増量され、一般ソフトウェアがより多く付属(インストール済)されました。CDドライブ等が固定されているため、将来的な拡張性が多少犠牲になってしまいますが、パソコン初心者には扱いやすい作りでした。しかし、この頃としてはCPUがパワー不足であったり、在庫処分で価格割れした前機種のCeの方が人気がありました。
この頃になると、パソコンの多機能ブームが訪れました。その波によって登場したのが、PC-9821Ce2にTVチューナー機能を搭載した、PC-9821Ce2modelT2/T2Dです。
特にTV機能以外に仕様の変更はありませんが、そのTV機能によりWindowsを操作しながらTVを見たり、画像を取り込んだり等、98MULTiシリーズがPC-98で本格的な多機能タイプの位置づけになりました。しかし、多機能な割にはCPUがパワー不足であったり、すぐ後に発売され、爆発的に売れたPC-9821Cb2(CanBe)に主役の座を奪われました。
PC-9821Ce2の上位機種がPC-9821Cs2です。
Ce2との相違点は、CPUがi486SX(33MHz)に格上げされ、メモリも7.6MB、HDDも2倍の340MBを搭載しています。更に、標準で高解像度モニターを付属し、Windowアクセラレータ(GD-5428)が搭載され、高解像度・フルカラー表示が可能でした。一応、i486SX(33MHz)はCPUをアップグレードする際、DX2(66MHz)やDX4(100MHz)にする事が可能なので、25MHzよりは有利でした。しかし、その分高価なため、人気もいまいちでした。