月刊
98パンフレットマガジン
1998年4月号(第四号)
ビッグボリュームの新春特大号
ついに、100,000円を切った低価格パソコンの登場です。
PC-9801BX3は、i486SX(33MHz)を搭載し、MS-DOS環境には最強のコストパフォーマンスです。そして将来、Windows環境へ移行する場合にも、NECも積極的で、周辺機器のラインアップを強化しました。
そのため、Windows仕様のPC-98(MATEシリーズ)に近づける事が可能で、標準でWindows仕様のモデルもありました。特に、CPUソケットにSocket3を採用した事は、ユーザーに購入動機を大きくさせました。
現在では、デザインが今一なためか、さほど人気はありません。
最も98らしい98、最後のMATE
Aシリーズです。
特に、このMATE
Aではファイルスロットをファイルベイにする機能があり、過去の資産のファイルスロットと、これからの主流のファイルベイの双方を使用できるため、ユーザーにとっては有利な点でした。でも、やはり大きな点は86音源(PC-9801-86)を内蔵している点にあり、DOSゲームユーザーには大きな存在でした。Windowアクセラレータに32bitローカルバス接続のVision864(S3)を搭載しているため、意外に描画能力は高いです。実際に、バリュースターで主流のGD-5440より十分上回ります。98らしい個性があるので、98ユーザーに人気の一品です。
初代98MATE
Xシリーズの最下位モデルです。
CPUはi486SX(33MHz)、メモリ5.6MB、HDD210MB、WindowアクセラレータにGD-5430を搭載しつつ、238,000円という、本格的にWindows3.1が使用できるのに低価格なため、MATE AシリーズよりMATE
Xシリーズの方が人気が出るきっかけになった機種でした。この機種の欠点はPCM音源が未搭載でした。
Xeに、PCM音源を装備し、WindowアクセラレータにVision864を搭載した、本格的モデルのMATE
Xシリーズです。
上位モデルにはPentium(90MHz)やCDドライブを搭載したモデルがありました。特にPC-9821Xs/U7WはPC-9800シリーズで一番出荷したモデル※です。つまり、PC-98は累計出荷台数日本一のパソコンなので、Xsが日本で一番という事になります。しかし、マザーボードの設計が甘かったという点(噂ですが)で、アップグレードをする場合には困難がある様です(実際にPentiumODPは専用タイプ)。
※本来、一番出荷した機種はバリュースターの「PC-9821V13」ですが、V13には多数のモデルが
存在(一太郎/Wordや15インチ/17インチモニター等)し、その全モデルの累計が一番なのです。
しかし、Xsの場合には単一モデル(U7W)で一番出荷をしたので、こちらの方が商品の正式な記録になります。
CanBe(PC-9821Cb)は一時期、パソコンショップ以外のどの家電屋でも見かける(特価機種として)ほどの、大ブレイクした名機です。パソコンを意識させない斬新なデザインと、Windows3.1を最低限使用できるスペックとマルチメディア装備を備える事が大ブレイクした大きな原因です。しかし、一般の人(家族や初心者)に人気があっただけで、パワーユーザーにとっては見向きもしない機種でした。なぜなら、拡張性がなく、特にモニター一体型なのが欠点でした。そのモニターは640×480ドットまでしか表示できなく、Windowsアクセラレータでパワーアップさせても、高解像度表示には外付けでモニターを接続しなければならないため、高解像度化は問題外でした。
懐かしの名機シリーズNo.1(新春特大号からスタート!)
PC-9800シリーズで初めて486を搭載したのがPC-9801FAです。
FAは、PC-9801DAの後継機で、i486SX(16MHz)を搭載する事で、処理速度を当時としては前代未聞の1.6倍も高めました。その他にMATE
Aに採用されているファイルスロットは、このFAからでした。26音源(PC-9801-26K)を搭載している点や、デザインが良い点等で、中古市場では現在でも高額で取り引きされています。