月刊
98パンフレットマガジン

1998年7月号(第七号)



 VALUE STARシリーズの先駆けとなった、CRTセットモデルでありながら低価格のPC-9821Xa7eとXe10です。
 特にXa7eの方は、PCIバスを2スロットから1スロットに減らし、コストダウンされています。標準でインストールされている豊富なソフトウェア類は、現在では当たり前になっていますが、当時はお買い得感があり、ヒットしたシリーズでした。そのヒットしたおかげで、VALUE STARシリーズが登場したわけです。余談として、PC-98のマニアユーザーの中では、Xa7eのマザーボードはXaシリーズと同じため、1スロットに減らされていてもPCIバスのパターンが
残っているので、ハンダでPCIスロットを増設する人もいます。


懐かしの名機シリーズNo.4(EPSON 98互換機特集)


 ゲーム専用機にもってこいのデザインで人気があったEPSON PC(98互換機)、PC-286Cです。
 当時は80286(10MHz)を搭載し、FM音源を標準で搭載しながら168,000円という値段は破格の安さと言ってもいい位です。しかし、Cバスは1スロットしかなく、拡張性が全くないので、ビジネスユースには不向きでした。発売元のEPSONも完全にゲームユーザーにターゲットを絞り、実際、お金のない学生等に売れたPCでした。


 最強のi386DX(33MHz)を搭載した、超ハイエンドマシンのPC-386Gです。
 この画期的な高クロックは、当時では圧倒的な処理能力を実現し、一応、i486SX(16MHz)と同等の性能を持っていました。しかし、標準価格が750,000円と非常に高く、NECで例えれば、PC-9821Afと同じ立場でした。FM音源は搭載されていなかったので、完全に企業等で使用される、プロフェッショナルニーズのPCでした。



 EPSON PC(98互換機)の中で一番出荷され、大ヒットしたのがPC-486GRです。
 この時のNECの主力機はPC-9801FAで、このヒット機FAを打破すべく、EPSONが総力を挙げて開発したPCです。大ヒットした理由は、同価格でCPUのランクがFAより2ランク上のi486SX(25MHz)を搭載し、ビデオ回路を高速化(ASIC)させ、ビデオカードを増設できる32bitバスを搭載するなど、大ヒットする要因だらけでした。現在でも、Am5x86(100MHz)やEPSON純正のアップグレードPentium(60MHz)ボードを搭載できるので、GRを極限までパワーアップし、EPSON版Windows95を利用して現役で使用している人もかなりいる様です。