月刊
98パンフレットマガジン

2000年6月,7月号(第三十,三十一合併号)



 前回のVALUE STARのパンフレットと同様、ラインナップの機種に変更は無く、パンフレットのデザインが変更されただけのものです。同一ラインナップ(同機種)でパンフレットが3つも存在するのは、NEC史上初めてではないでしょうか。それ程に、VALUE STARシリーズが安定していた(好調だった)事を物語っています。


 半年ぶりにVALUE STARシリーズにニューラインナップが追加されました。PC-9821V20、V16、V13のミニタワー型と、V16のデスクトップ型です。CPUは型番が示す通り、V20は200MHzのPentium、V16は166MHzのPentiumです。最も大幅な変更はメモリにEDO DRAMが搭載された事で、これにより従来のFPDRAMより数%メモリアクセスが向上しています。更に、全機種セカンドキャッシュメモリ256KBを標準装備して処理速度の向上を図り、メインメモリに32MB搭載するモデルの追加もされました。また、ミニタワー型の特徴として、VGAにはC型番やK型番のMateXシリーズと同じTrident社のTGUi9680XGiを搭載し、チップセットにWildCatを搭載する事でセカンドキャッシュメモリが最大512KB搭載できる等、デスクトップ機種との差別化を図りました。この頃から「NECのPCと言えばVALUE STAR」という主力製品になり、Win95発売後、最もPC-98が売れた時期でもありました。


 ラインナップの機種に変更は無く、パンフレットのデザインが変更されただけのものです。ちなみに前回から2ヶ月後の発行です。


 1997年10月、PC98-NXと同時に登場した、PC-98の資産を受け継ぐPC-9821Ra266とPC-9821Xa20です。
 両機種とも過去の資産を受け継ぐというコンセプトなので、プリインストールOSが従来のWindowsNT4.0からWindows95に変更され、新たにMS-DOS6.2モデルが加わりました。但し、マザーボードの仕様変更等は無く、値段の改定やOSの変更以外はありませんでした。2000年6月現在、最新のRa43で使用されているマザーボード含めた基本仕様(設計)は、Ra266からBIOS以外、何ら変更がありません。ちなみにRa266のチップセットは440FX、Xa20は430HXで、VGAは両機種ともお約束のTGUi9682XGiです。


 PC-98の資産を受け継ぐPC-9821Ra266とPC-9821Xa200です。
 Ra266は特に仕様の変更はありませんが、Xa200の方は従来のXa20から型番が示す通り、MMXPentium(200MHz)を搭載しランクアップしました。残念ながら新設計のマザーボードというわけではなく、Xa20のマザーボードのVRMソケットに電圧生成用のボードが搭載されているだけというものでした。余談として、この頃からWindows98の発売前で業界全体が盛り上がっていた時期だったので、パンフレットにマークが掲載されている通り、一応PC-98もNECのWindows98優待販売対象機種になっていました。そこはWindows98とWindows2000は完全サポートするというNECの公約通りでした。但し、それ以降のPC-98版の新OS(WindowsME等)は登場せず、Windows98SEで終止符を打ちました。