月刊
98パンフレットマガジン
2000年12月号(第三十六号)
NECの主力PC、VALUE STARがオールモデルチェンジした時のパンフレットで、通称「青札」と呼ばれる、MMXPentium搭載のタワー型のPC-9821V200、デスクトップ型のPC-9821V166です。(ノーマルPentiumのV16も有)又、PC-9821シリーズ最後の筐体デザインとなったシリーズです。大幅なハード仕様の変更により、NECがMMXマシンとして最後の力を注ぎ込んだ意欲策でした。なぜなら、情報筋によるとPC98-NXシリーズを発売するかしないかを決定する為のラインナップだったそうです。結局、NECのシェア低迷は止まらず、PC98-NXシリーズが発売される事になった訳です。
しかしながら、PC-98ユーザーにとっては魅力的なマシンであり、最大の特徴はマザーボードが新設計されたもので、チップセットに430VX、ビデオカードにMGA-1064SGを搭載している事です。特にチップセットが430VXなのでSDRAMによる高速アクセスが可能になり、PC-98環境で最高のメモリ環境となります。ですが、最高のメモリ環境も魅力的ですが、VALUE
STARシリーズはMATEシリーズより、タワー型は3→2、デスクトップ型は2→1とPCIバススロット数がそれぞれ1つずつ少ないので、結局拡張性を考えるとMATEシリーズで最強のPC-98を組み上げるのが一般的になっています。また、前モデルにあったUIDE-98搭載時のバースト転送が出来ないバグは改善されています。
PCIスロット数を気にしなければ、USBや118音源、ジョイスティック/MIDIインターフェイスを搭載し、430VX&SDRAMによりK6-III+搭載時のパフォーマンスがとても良いので、このVALUE
STARシリーズは中古市場で大人気となっています。W型番のMATEシリーズより品薄かもしれません。
懐かしの名機シリーズNo.19
最強のPC-98を目指した、HYPER98シリーズのPC-H98Model80です。i486SX(16MHz)搭載、メモリ1.5MB搭載、ハイレゾリューションモード搭載、ROMフォント搭載、256色VGA搭載、NESAバスアーキテクチャ搭載と、当時のパソコンとしては最強装備のオンパレードスペックでした。また、ラインナップにより、HDD内臓モデルやメモリが3.5MBに増設され、Windows3.0Aインストール済みHDD内臓モデルもありました。が、最大の弱点は価格が非常に高い事で、一番安いもので580,000円、最高で830,000円もしました。また、グラフィック周りの互換性によりPC-9800シリーズソフトの全てが動作するわけでは無かった(特にゲーム)ので、人気は今一でした。ちなみにNESAバスはPCIバスが提唱される前にNECが提唱した32bit高速バスです。全く普及しなかったのが残念ですね。
最強のPC-98を目指した、HYPER98シリーズのPC-H98Model90です。i486SX(25MHz)搭載、メモリ3.5MB搭載、ハイレゾリューションモード搭載、ROMフォント搭載、256色VGA搭載、NESAバスアーキテクチャ搭載と、当時のパソコンとしては最強装備のオンパレードスペックでした。また、HDD内臓モデルは全てにWindows3.0Aがインストール済みでした。が、最大の弱点は価格が非常に高い事で、一番安いもので895,000円、最高で1,145,000円もしました。また、グラフィック周りの互換性によりPC-9800シリーズソフトの全てが動作するわけでは無かった(特にゲーム)ので、人気は今一でした。ちなみに、最後のHYPER98シリーズはi486DX2(66MHz)搭載のPC-H98Model105で、ファイルスロットも搭載していました。