月刊
98パンフレットマガジン

2001年1月号(第三十七号:新春特大号)



 通称「青札」と呼ばれるVALUE STARのHDDの増量等によるマイナーチェンジ版です。タワー型にはMMXPentium233MHz搭載のPC-9821V233、デスクトップ型にはMMXPentium200MHz搭載のPC-9821V200、MMXPentium166MHz搭載のV166、ノーマルPentium166MHz搭載のV16がラインナップされました。また、V16には3DアクセラレータのPowerVR搭載モデルが、最上位機種のV233にはDVD−ROM&MPEG2デコードボード搭載モデルが用意されました。但し、PowerVR搭載モデルに限ってはPowerVRの普及に貢献するのではと期待はされましたが、当時の3Dゲームは3dFX社のGlideが主流(現在はDirect3D)でしたので、結局ほとんど出荷もされず、PowerVRの普及には至りませんでした。結局のところ、マイナーチェンジされてもNECのシェア低迷は止まらず、PC98-NXシリーズが発売される事になった訳です。
 しかしながら、PC-98ユーザーにとっては魅力的なマシンであり、特にV233はVRAMを4MB搭載(他は2MB)している等、とても魅力的な仕様になっているので中古市場で貴重な存在になっています。


 通称「青札」と呼ばれるVALUE STARのPC98-NXシリーズ発売後のパンフレットです。ラインナップ数は大幅に削減され、タワー型のPC-9821V233、デスクトップ型のPC-9821V200のみとなりました。前回にあった様なDVDモデルや3Dモデルは無くなりました。2001年1月現在、MateRシリーズは一応継続販売(新品)されていますが、PC-98である純粋なVALUE STARシリーズはこのラインナップで最後となりました。ちなみに前ラインナップのV233はVRAMが4MBなので中古市場で大人気(増設する事ができない為)ですが、新ラインナップではVRAMが2MBに削減(合理化の為)されたのでビデオカード周りに厳しいPC-98環境の中では大変ショッキングな問題です。ですから、中古でV233を探している98ユーザーは血眼になって前ラインナップのを探すでしょう。


懐かしの名機シリーズNo.20


 PC-9800シリーズで80286を搭載し最強の16bitマシンとなったのがPC-9801DXです。この時には既に32bitCPUであるi386DXやi386SXは登場しており、i386DXに限っては33MHz版までありました。が、32bitマシンに時代が変化している最中、ワードプロセッサや産業用ロボットの制御用等にはまだまだ16bitマシンの需要は多々あったので、使い勝手は最新ラインナップの32bitマシンであるDAやDSと同じでありながら、お求め安い価格でという形でPC-9801DXを発売しました。ちなみに搭載している80286のクロック周波数は12MHzなので、16bitマシンのPC-98で本当の最強はEPSON98互換機のPC-286VXの20MHzが最速になります。


 当時のPC-98DOSゲーマーの中で最も普及したマシンと言えるのがPC-9801DSです。i386SX(16MHz)、メモリ640KB、FDDを2基搭載し、PC-9801-26K相当のFM音源を内蔵しているので、ゲーム環境に最適な仕様でした。当時、CPUに80286を搭載したPC-98もまだまだ現役でしたが、大ヒットした大戦略IVやA列車で行こう3等の”重い”シミュレーションゲームでは動作に不満がありました。もちろん上位機種のi386DX(20MHz)を搭載したDAやRA21の方が快適にゲームをプレイする事が可能でしたが、丁度良い価格帯とほど良い処理能力があるPC-9801DSに需要が集中しました。i386SX(16MHz)にHDDを搭載して大戦略IVをプレイした時の感動と言ったら・・・もう言葉では言い表せなかったのを憶えています。