ムーンライトながら

ムーンライトながら号
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一昨年は、欧州、昨年は台湾へ出かけた夏の海外鉄道旅行だが、今年の夏は、韓国へ旅立つことにした。
2ヶ月程前から旅行会社で、JR九州の「ビートルU世」の搭乗券とソウル→プサン→下関→小倉→東京の「日韓共同きっぷ」を確保しておいた。海外へ旅立つのに飛行機を使わないというのもオツである。
「ビートルU世」を利用する「日韓共同きっぷ」は、東京地区では扱っていないので、博多までの足をどうするか悩みどころだが、「ムーンライト九州」号の博多到着の時間が良いので、今回は「青春18きっぷ」を利用した。
「青春18きっぷ」利用と来れば、東京発はもちろん「ムーンライトながら」号を利用し、名古屋、大阪近辺を乗り歩きたいので、博多まで車中泊2泊の行程となった(笑) 「ムーンライトながら」は登場以来11回目の乗車。今年3回目の乗車である。我ながら凄いペースである。座席での仮眠は疲れるが、510円の投資で旧大垣夜行のように座席確保のために始発駅ホームで2時間も並ぶことをしないで、名古屋まで座席が保証されるのがよいので、利用頻度は鰻のぼりである。
24時前に横浜駅に来てみれば、MM21(みなとみらい21)線乗り入れ工事の真っ最中であった。東海道線ホームは6番、7番ホームが23時20分以降は閉鎖され、5,8番ホームだけで列車が運用されている。ちょうど、上り東海道線ホームは仮設ホームの分解作業の真っ最中であった。手際よく解体され更地が現れる。列車を運行しながらの工事が求められるので、実作業の前に毎晩、ホームの分解/組立作業があり大変である。MM21線の開業予定は2003年、特に横浜駅地下を通す工事が難工事だそうだ。
0:10 、定刻に横浜駅5番線に「ムーンライトながら号」が到着。構内放送では、今日の臨時大垣行きは品川発車時点で乗車率150%であることを放送していた。私の座席は1号車、名古屋まで指定席の車両である。
小田原までは、前に普通電車がつかえているので、時速80km/h程度で走行する。小田原で4〜9号車は自由席に変わる。多数の乗客が乗車したようだが、1号車にはその喧騒さもなかった。
小田原を過ぎると、電車はスピードを上げ飛ばし始める。名古屋到着まで、ぐっすりと寝たいのだが、静岡、浜松、豊橋の各駅で構内の自動放送により眠りを覚まされる。おかげで浜松駅では「出雲」「サンライズ出雲/サンライズ瀬戸」と交換するのが確認できた。豊橋を出ると各駅停車となり、大垣へ向かう。
名古屋では、豊橋で抜かれた「臨時大垣行き」に追いつく。ちょうど向かい側のホームに停車しており、ホームは乗客で溢れていた。名古屋から全車自由席となり、1号車にも他の車両から移動してきた乗客が乗り込む。夜行列車から朝の列車へと雰囲気も変わり、6:38 岐阜に到着した。
名鉄美濃町線
 名鉄・美濃駅
美濃駅に停車中の電車
岐阜駅に停車中の謎の14系
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洗面所で顔を洗ってから、高山線ホームに停車中のキハ11、2両編成に乗車。「臨時大垣行き」、「ムーンライトながら」からの乗り継ぎ客ですでに車内は満員であった。 7:28 美濃太田駅に到着。多くの乗客は反対ホームに停車している列車に乗り換えるが、私は橋上駅になった美濃太田駅を眺め、高架化から取り残されたような雰囲気が出ている長良川鉄道のホームへ向かう。
窓口では硬券乗車券のセットが売っているが、これから海外に出かけるのに荷物になってしまうので、残念ながら見送りである。
7:36 発の湯の洞温泉口行きに乗車。乗客はわずか5人。通学の高校生が多数利用しそうな時間帯だけど夏休みなので、さっぱりなのだろう。関から来年春に廃止が予定されている名鉄・美濃町線と一部区間平行する。廃止区間はこの長良川鉄道が代行するそうである。
8:04、美濃市に到着。徒歩5分ほどの位置にある名鉄・美濃駅まで歩く。駅の時刻表を見上げると次の電車は8:30である。この時間帯は1時間間隔での運転なので、20分ほどの待ち時間で乗れるとは運がよい。発車までの間に硬券入場券を乗車券を購入。美濃駅で発売する切符はすべて硬券。名鉄でも、随分と珍しい光景であろう。
鉄チャン3人+地元の老婦人1人の合計4人で定刻8:30、新関行き電車が発車。電車といっても、路面電車タイプのワンマン運転である。ほとんどの区間は専用軌道だが、途中に交換駅あり、新関の手前では道路の端を走ったり真ん中を走ったりとスリルに富んだ区間である。運転士は警笛を鳴らしながら注意して走るが、いつ横から車が飛び出して来るであろうかと、ヒヤヒヤした。
左手に長良川鉄道の関駅をみながら、新関駅に到着。新関−美濃間廃止後は、新関から長良川鉄道の関駅に乗り入れるとのことだが、民家を退けないと乗り入れ出来そうもないように見えた。来年3月までに完成するのかな?。
新関駅で岐阜県各務原市在住のマスターさんと合流。新岐阜行き2両編成電車に乗り換える。いろいろと妖しい(笑)ポイントを紹介いただいた。どうもありがとう。
がら空きだった新関までの区間と違い、駅毎に乗客が増えてくる。この区間は15分毎の運転であるが、道路脇を走行したりと怪しい雰囲気は変わらない。
野一色で徹明町行きに接続する。ここで、大部分の乗客が先行する徹明町行きに乗り継ぎ、車内はかなり空いた。この区間は、続行運転であり、続行用の信号も整備されており珍しい運転形態である。競輪場前で、市内線と別れ、市ノ坪を経由、田神に到着。田神駅手前には、直−直のデットセクションがあり、一瞬モータ音が静かになる。交−交/交−直のデットセクションは数多いが、直−直のデットセクションがあるのも、全国でここくらいであろう。
ちなみに、美濃町線内では元気に動いていた空調機は、各務原線内に入ると電圧が異なるので停止になる。まあ、新岐阜まで一駅だし我慢しよう。
なかなか、ユニークな美濃町線を堪能したあとは、新岐阜から岐阜駅まで歩く。高架の岐阜駅のコンコースへあがるとまもなく、急行「たかやま」が入線する。新名古屋から「北アルプス」に乗車する予定だが、時間があるので見学しようと高山線ホームにあがる。向かい側の東海道線上りホームにはEF66に牽引された14系寝台車6両の姿が見えました。客車の所属は「米イモ」。サンライズ投入で浮いた14系だと思われるが、「回送」のテールマークをつけて、名古屋方面に走っていきました。うーん、どこへ行ったのだろう?。
北アルプス
犬山橋に進入

美濃太田に停車中の北アルプス号
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岐阜発 10:30発の普通電車は、岐阜で「新快速」と「しらさぎ」、尾張一宮で「しなの」に抜かれながら、10:59名古屋に到着。近鉄名古屋駅の売店へ行き、マスターさんお勧めの「味噌かつ弁当」を購入。つづいて、名鉄の切符売り場に行き美濃太田までの乗車券と自由席特急券を購入。「北アルプス」専用の硬券自由席特急券はまだ健在であった。
空調機の前で涼みながら、約2分おきにやってくる新名古屋駅の頻発運転を見学。マスターさんの解説によると、ラッシュだろうと日中だろうと、列車の運転間隔は変わらないそうである。すごい・・・。
発車2分ほど前に入線した「北アルプス」に乗車。なんなく運転席右後方のガブリつきでの見学には最適の座席をゲット! マスターさんのお見送りを受けて、美濃太田までのひとときを楽しむ。膝には味噌カツ弁当があり、じっくりと味わいながら運転室展望を堪能した。
犬山線内に入るとエンジン音を響かせながらスピードをあげ、最高112キロで走行する。電車に負けない、なかなかいいはしりをする。犬山橋は鉄道/道路併用橋であるが、現在新しい橋梁を建設中であり、完成後は分離される予定である。ここは、見学ポイントの1つであり、特急といえども橋の手前の信号で一時停車を行う。ここで、パノラマカーとすれ違がってから発車する。犬山橋の上は複線になっているのだが、接触事故防止のため1本ずつ走行しているようである。
新鵜沼駅の手前でJR連絡線に進入。線路は貧弱で、さび付いている。この線路は1日2回、「北アルプス」が走るだけだからねぇ。線路脇の木と接触しながら「北アルプス」は徐行運転で高山線に進入。高山線にはいるとまた一段とスピードを上げる
美濃太田駅構内の長良川鉄道線内に名古屋を「北アルプス」より先に発車した「ひだ85号」の姿が見え、美濃太田に到着。ここから、「北アルプスは」後方に「ひだ85号」6両を連結し、9両編成で高山へ向かうのだが私は下車。岐阜、米原と乗り換えて大阪に向かった。
MR関西オフ
大阪駅に16:15到着。今日はBIGLOBE PC-VANのMy Railwayのオフ会が開催される。待ち合わせは18時なのでまだ時間がある。ということで、東西線に乗車すべく尼崎まで進む(笑) 尼崎で東西線に乗り換え。尼崎駅でパンタグラフを2台に増加させ、神崎川を渡ったあと地下線に進入する。東西線は大阪の都心を貫通する新しい路線だが、車内は思ったより空いていた。東京だともっと乗っているのだがねぇ。このあと、大阪駅最寄りの北新地で下車。阪神百貨店で海外旅行グッツを購入後、オフの待ち合わせ場所に向かった。
のちに「史上最大のオフ」と称される激しいオフの幕開けであった(笑)。
今日は天気も良く、絶好のビール日和である。会場の富国生命ビルでは、鉄道の話題に話を弾ませながら、おねえちゃん4人組の生ライブを見つつ堪能する。すっかり出来上がり旗を持って踊るお方も登場し、えんやわんやの大賑わいであった。
フラフラになりつつも、次の会場はお馴染み「電車でGO!2」決戦。ほくほく線上級PROモード対決は、私の酔っぱらい運転で、まつだいでゲームオ−バーであった。
その後、大阪駅3番ホームで、皆さんのお見送りを受けて、「ムーンライト九州」に乗車。関西恒例の万歳三唱を姿が見えなくなるまで展望室で受け、九州へ向かった。
この模様を見ていた展望室の方々は大変驚いておりました。お騒がせしてごめんなさい。
2夜連続の座席寝だが、昨日の疲れ、心地よい酔いのおかげで、ぐっすりと眠りに落ちたのであった。
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