アトラクションキャストのOJT
アトラクションキャストとしての初日、今日からアトラクションでのOJTが始まる。ロッカーのあるワードローブ別館で待ち合わせ、の連絡が来ていた。ワードローブ別館、ここはキャスト個人のロッカーと更衣室、そしてコスチュームを借りる/返却するところがある。ファンタジーランドのコスチュームは既に一式借りているので着替えて待ち合わせ。余裕を持って行くと、ファンタジーランドのコスチューム姿の、それらしい人が既に2人、待っていた。おひとりがトレーナー、これからのOJTを担当してくださる、Oさんである。
出勤の操作の説明を受け、IDカードをリーダーに通す。明日以降はオフィスのカードリーダーで行う。次に職場に向かうがコロナの時代なのでパークを横切る。これも本来は移動用のバスで、となる。ジャングルクルーズの隣から入ってシンデレラ城の隣を抜け、ファンタジーランドに向かう。既にキャストとしてパーク内に入っているとはいえ、立場が違う。ちょっと緊張。それをほぐすかのように、Oさんはいろいろと話しかけてくれる。この会話もこれからのトレーニングの参考にするのだろうな、とも思う。
まずイッツ・ア・スモールワールドのオフィスへ。ここはアトラクション出口隣にある。緊張しながら挨拶と自己紹介を。予想通り、女性も多く、比較的若い人が多かった。
アトラクション、イッツ・ア・スモールワールドでは、他にピノキオの冒険旅行とアリスのティーパーティーも担当する。アトラクションごとにトレーニングを受けて、勤務可能となる。私が最初にトレーニングを受けたのは、ピノキオの冒険旅行である。
・ピノキオの冒険旅行のトレーニング
ピノキオの冒険旅行には5つのポジションがあり、それを一つずつ習得して行く。各ポジションのOJTは、まずキャストの動きを見ながら説明を聞く。次いでそのポジションの作業の半分をやってみる。トレーナーが説明してくれ、隣に着いた状態だけど、安全にかかわること。気を遣う。次いで残り半分を行い、そして通しで作業する。トレーナーは近くで見ているので何かあれば手助けしてもらえる。緊張するがけで落ち着いて行える。ポジション全て安全にかかわるので、まずは慎重に行う。同じようにあと2つのポジションを。初日は計3つ(だったと思う)のポジションを習得する。翌日は前日の復習をしてから新たに2つのポジションを習得する。トレーニングの進め方は同じである。これで善ポジションが終了である。
そして3日目、最初全ポジションのおさらいをし、トレーナーとは違う人がちゃんと作業できるかどうかを確認、見極めを行う。この見極めを経て単独での勤務が可能となる。無事合格・・・。でもこれは最低限のことができることを確認した、にすぎない。実際、見極めの後に再度ちょっとした指導が入った人もいる。そして、最初のうち、作業はどうしても遅いので、これはスピードアップして行かなくてはならない。
・アリスのティーパーティーのトレーニング
ピノキオの冒険旅行のデビューからしばらくしてアリスのティーパーティーのトレーニングが始まる。こちらも3日間、同じように行う。同じアトラクション、といっても随分と違う。共通性を感じるのはエントランス、アトラクションの入り口での案内くらいである。
ここではスピール、マイクを使った放送を行う。アリスのティーパーティーは、何でもない日をお祝いする、がベースになっている。ここではまず誕生日の人をお祝いし、次いで誕生日でない人をお祝いする。その放送を行う。そう長くはないけど、基本、全てを記憶して行わなくてはならない。
「アリスのティーパーティーへようこそ!
本日お誕生日の、○○ちゃん、□□くん、△△さん、
おめでとうございまーす。
それではティーパーティーをお楽しみください。」
と言った感じである。基本、この通りに行わなければならない。
最初は緊張もしたけど、このスピール、病みつきになってしまった。たまに誕生日の人がいないこともあるけど、ちょっと寂しく感じてしまう。
そしてコンソールのポジション。アトラクションの運転に関する操作をすべて行う。ドアのロック、スタートのベル、ローダーの安全確認を経て、パーキングの解除と非常停止ボタンに手をかけながらスタートさせる。これらをアトラクション内外確認しながら行う。ローダーの確認も入るので全て一人で、ではないにしても安全確認上の責任を感じる。
そして、運転中は常時立ち上がりなど危険行為の確認を行う。ピノキオの冒険旅行とは違った難しさがある。でも、ピノキオは発車間隔が約20秒と目安があるのだけどそのような制限はない。私とは逆に、アリスのティーパーティーやイッツ・ア・スモールワールドから始めた人はピノキオの冒険旅行は時間に追われるので緊張する、と言っていた。まあ、アトラクションにはそれぞれ別の難しさがある、ということだろう。
もうひとつ、アリスのティーパーティーは動かす前にカップを一つひとつ確認する。乗車定員4人までか、7歳未満の子供だけで乗っていないか、の確認を行う。確認の際、お客様に声掛けをするので、“お誕生日おめでとうございます”と言ったりするが、それは慣れてからのことである。
・イッツ・ア・スモールワールドのトレーニング
イッツ・ア・スモールワールドのトレーニングは1年ほど遅れて、だった。
イッツ・ア・スモールワールドのポジションは合計13ある。つまり、ピノキオの冒険旅行とアリスのティーパーティーの両方を合わせたより多い。これは、イッツ・ア・スモールワールドの船の乗り場が左右両方にあるためで、両方使う両水路で13ポジション、片側だけの片水路であれば7ポジションとなる。ポジション数が多く、より多くの人員が必要だからか、勤務は、この日は“勤務はピノキオの冒険旅行とアリスのティーパーティーの組”か、“イッツ・ア・スモールワールド”となる。
さて、イッツ・ア・スモールワールドのトレーニングである。今までとやり方は同じで、各ポジションごとに学び、最後に見極めとなる。イッツ・ア・スモールワールドは船に乗って、のアトラクションであるが、一隻に20人まで乗れる。全体では30隻以上が同時に動いている。ピノキオの冒険旅行は1台に4人で10台なので最大40人。つまり2隻分でしかない。つまり、アトラクションの規模が桁違いになる。船への乗り場への案内、一度に最大40人を案内するので、ピノキオの冒険旅行とはまた違った難しさがある。トレーニングでそれをまず実感する。
それだけ多くの人が利用する、ということはエントランスでも多くの人を案内することになる。子供たちだけなど、乗れないグループへの案内も広くお客様を見て判断しなくてはならない。また、乗り場へは階段もあるので、杖を使う人などへのお声がけもある。不快に感じられないように注意しながらのお声がけとなる。また、乗り場への通路、2つに分かれているのでグループの人は同じ通路に、と案内する。お声がけの他、スピールで言うことが多いな、とも感じる。が、ここは既に1年間アトラクションキャストとして経験した後のこと。無事こなせたりもする。
イッツ・ア・スモールワールドも、無事3日でトレーニングは完了し、業務についた。しかし・・・難しさはこれから、であることは同じであった。
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