秋、花火のはなし

真下で見る花火
花火と言えば夏・・・なのだけど、ディズニーでは夏は風向きの関係で休止している。ディズニーの花火は、ディズニーランドのアメリカ川の裏あたりで打ち上げている。ディズニーシーとのあいだなので、打ち上げた花火は ディズニーシーからも見える。花火は両パーク共通、である。夏は海からの風が多くなるので火の粉がディズニーランド側に行くことが多いので、中止になっているのである。打ち上げ花火は打ち上げる玉の外側が紙であり、それが落ちてくる。通常の花火より非常に薄い紙なので怪我はまずしないだろうけど、望ましくはないと思う。稀に、パーク内で花火の後に打ち上げ花火の破片、落ちているのを見たこともある。一度クリッターカントリー入り口が花火で閉鎖されたけど花火の破片などがパラパラ落ちてきて規制線がどんどん伸びたこともあった。そのときはシンデレラ城近くまで打ち上げ花火の外側の紙が落ちていた。
安全のため、花火の打ち上げ場所に近いところの木々、火の粉対策としてスプリンクラーのようなもので水を撒いている。これはトムソーヤ島などで見ることができる。バックステージの建物のうえにもスプリンクラーが設置されている。
これはバックステージの話であるが、花火が上がる前、打ち上げ場所周辺は立ち入り禁止となる。人はもちろん、車も通れなくなり、駐車している車も移動となる。この場所は結構広く、移動用のバスも止まるので、勤務が終わっても通れなくなって帰れなくなってしまう。ファンタジーランドのキャストは、この時間に限り、パークを横切って帰ることが認められている。この規制エリアにもし人などが立ち入ったら? 車がいたら? 退出が間に合えばよいけど、そのあとで入ったりすると花火が遅れること、最悪中止になってしまう。そうならないように、規制エリアの入り口に警備の人が立っている。

花火の実施、これは早めに決まって連絡があることもあるが、直前まで決まらないことも多い。その場合、直前までわからない。お客様から、
「今日は花火、上がりますか?」
と聞かれることもよくあるが、事前の決定を知らされていないときは未定であることをご案内するしかない。と答えるしかない。
実施の有無は、風の強さと風向きによって判断される。打ち上げ場所からシンデレラ城方向に向いている風が強いと中止になる。上空の風で判断されるので、地上が微風でも中止になることもある。シンデレラ城から花火が上がるショーがあると、その煙の流れから予想ができることもある。なお、シンデレラ城の花火は打ち上げ花火ではなくて火薬のみの花火なので危険は少ないようだ。

花火が上がる時、すぐ近くのウェスタンリバー鉄道は止まる。トムソーヤ島はもともと日没で終了なので入れない。そして・・・風向きによっては花火は上がるけどスプラッシュ・マウンテンが一時中止になることもある。
これはスプラッシュ・マウンテンのギャラリー勤務の時のことである。アトラクションが止まってしまったら、お客様がいないので写真は売れなくなる。再開されるので仕事は続くが何もすることがない。暇になる。暇だけどスプラッシュ・マウンテンから出ることもできないのでじっと待つしかない。
このとき・・・外には出られないけど、出口の屋根のある所ギリギリまでは行ける。警備の人が立っているので、あいさつし「ここまではいいですよね?」と確認して花火を見たこともある。打ち上げ場所にかなり近い。そして、スプラッシュ・マウンテン側に風が吹くのだから出口から見ると花火は、ほぼ真上に上がる。そして、比較的小さい花火なので高さも低く、花火と音がほぼ同時になる。真下で見る花火、迫力があってとても楽しい。これもまた、得難い体験である。
花火の後は・・・? 風向きによっては花火の破片が広範囲に落ちているので、カストーディアルさんはそれを掃除することになる。アトラクションが再開し、一巡して出口に到着するまで約10分。カストーディアルさんはその間に清掃を終わらせなくてはならない。その頃にはライドショットの販売も再開する


         ディズニーの打ち上げ花火の破片


ファンタジーランドでの花火
キャストになると花火は見放題? 残念ながらそうはいかない。勤務のポジションがアトラクションの中の時は建物内なので花火は見えない。唯一見えるのは、アトラクションの入り口にいる時である。では、どのくらい見えるのか? アリスのティーパーティーやピノキオの冒険旅行では、夜は4つのポジション(昼の混雑する時間帯は5つ)があるが、その中で花火が見えるのはエントランス(アトラクションの入口)の1つのみ。アリスのティーパーティーのグルーパーでも少しは見える。ポジションは次々に変ってゆくので、花火が見える確率は単純に25%となる。そうそう花火は見えないわけである。なので・・・19時頃を過ぎてのポジション、どうしても気になってしまう。花火は見えた方がやはりうれしい。
では、エントランスのポジションなら花火は見放題? もちろんそうはいかない。あくまでも業務が優先であり、アトラクションに乗りたいお客様が来れば当然、その対応が必要である。花火を見ているわけにはいかない。まあ・・・お客様も花火を見ているのでアトラクションを利用するお客様は少なくなるので花火を見ることも・・・ちょっとは? ある。
キャストが花火を見ることについては、『ディズニーキャストざわざわ日記』にも書かれていて、著者がカストーディアルキャストとしてデビューから間もないころ、花火に見とれていたら「露骨に見入らないでください」と上司に注意された話が書かれていた。それはそうだろうな・・・と思う。

さて、花火が始まる直前。アトラクションに来たお客様には、
「まもなく花火が始まりますが、よろしいですか?」
とお声がけしたりする。花火を意識していないお客様も少なくないし、時間を覚えているわけでもない。それに、アリスのティーパーティーやピノキオの冒険旅行は花火の時間になると比較的空いているし、花火を見てそのあとでも列が伸びるわけでもないから、ということもある。これが人気アトラクションになると、花火の時間、ちょっとでも空いている間に乗る、という選択もあるのだが・・・。
花火が間もなく始まる、とお声がけすると、それなら花火を見るか、と言われるお客様も少なくない。もちろん、アトラクション優先のお客様もいるわけで、それも正しい判断だと思う。そして、海外のお客様に海外の人にも同じようにお声がけするのだが、私の英語力では“fireworks”と案内してもなかなか通じなくて、なぜアトラクションに案内しない? と思われているように感じたこともある。そして・・・険悪? になりかけたそのとき、花火が上がった! お客様、「Wow!」と叫んでより花火をより見やすい場所に飛んで行った・・・。これはこれでよかったのかな?


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