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ラ・バヤデール :アスィルムラートワ、ロイヤルバレエ (2004.1.11)
ロイヤルバレエの「ラ・バヤデール」で、ナタリア・マカロワの振り付けです。ダンサーは、キーロフからアスィルムラートワが客演してニキヤを踊り、ムハメドフがソロル、ダーシー・バッセルがガムザッディという豪華メンバーです。アスィルムラートワとムハメドフの共演でエキゾティックな雰囲気が醸し出されています。アルティナイ・アスィルムラートワは、端正な容姿に、とても繊細な動きながら、凛とした説得力があるのですが、私はニキアはあまり似合わないと思います。
この人は笑顔がとびきり素敵なので、暗い役より「眠りの森の美女」のオーロラ姫のような明るい役のほうがいいように思いました。
影の王国は幻想的で、ソロルとニキヤのヴェールを持った踊りがとても美しかった。ただ、しい。コールドバレエもよく揃っていました。ただ、アスィルムラートワの踊りは少しと硬くて重いような気がしました。
ダーシー・バッセルは、感情表現が弱いという評もあるようですが、でも、そんなおおらかなところと、天性の気品とエレガンスが彼女の魅力であるように思います。
柔らかな体を存分に使ったスケールの大きい踊りで、私は好きです。
熊川哲也がブロンズアイドル(黄金の像)で出演して、軽やかに素晴らしい超絶技巧を披露しています。
でも、相当ハードだったようで、踊り終わった時、肩で息をして、とても苦しそうでした。
「バレエは若さの芸術」と言われますが、こんな過激な踊り、若いからできたのでしょう。
今の彼では、こんな激しい動きの踊りを踊るのは、相当辛いのではないでしょうか。
ラ・バヤデール ロイヤル・バレエ (1991年)
原振付=マリウス・プティパ 演出・振付=ナタリア・マカロワ
ニキヤ:アルティナイ・アスィルムラートワ
ソロル:イレク・ムハメドフ
ガムサッティ:ダーシー・バッセル
バラモン:アンソニー・ダウエル
ラジャー:デーヴィド・ドリュー
黄金の像:熊川哲也
影の王国ソリスト:ヴィヴィアナ・デュランテほか