【トップページへ戻る】
自動車の安全性評価の波紋
運輸省が公表している「自動車アセスメント」に対して、ちょっとした波紋が出ています。
好成績を上げた日産自動車が、ここぞと宣伝に利用する一方で、トヨタ自動車は運輸省の評価基準にクレームをつけるというわけで、メーカー間で安全性をめぐる熾烈な競走が起きています。自動車の売り上げにも影響するでしょうし、会社のイメージにも関わるかもしれないというわけで、各社とも無視できないのだと思います。
確かに、日産の主力車種である「セドリック」「サニー」などが、運転席・助手席ともに最高点の「AAA」を獲得したわけですから、日産としては、これを宣伝に使わない手はないというところでしょう。いっぽうトヨタは、運転席・助手席ともに、「AAA」の車種はなく、また看板のクラウンが「AA」と分が悪い。
トヨタの主張もわかるところもあります。
運輸省の自動車事故対策センターによるテストは「フルラップテスト」と言われるもの。「フルラップテスト」は、車を時速50KMでコンクリートの壁に衝突させ、運転席と助手席に乗せたダミー人形への衝撃を計り安全性を評価するものです。
これに対して、トヨタは、前面の40%だけを衝突させる「オフセットテスト」のほうが実際の事故に近いものを再現できる。「(オフセットに基づく)我が社の自動車は、国際的に見ても安全性が最高水準」と反論しているわけです。
「フルラップテスト」と「オフセットテスト」どちらが正しいものさしか議論が別れているようですが、米国はフルラップ、欧州はオフセットを採用しているそうです。
フルラップは車体が壊れる事で衝撃を吸収できるので「柔らかい車」に有利、一方、オフセットは壊れにくく「硬い車」に有利とのことです。
でも「AAA」でも「AA」でも差はわずかであり、それほど神経質になることはないでしょう。ちなみに私の愛車「日産ローレル」は、運転席、助手席ともに「AA」ですから、「AAA」ではないものの、とくに問題なく安全だというところでしょう。
でも、どんなに自動車が安全でも、乱暴な運転をしてぶつかったら同じ事。やはり安全運転にまさるものはないと思います。
いろいろ言われていますが、私はこの運輸省の安全性評価基準は、それなりに評価できると思います。この評価に刺激されて、メーカーがより安全性の高い車を開発するようになれば、ユーザーとしてはとやかく言うこともなく歓迎すべきことと思うからです。
来年からは評価項目が増えるそうですが、運輸省の自動車事故対策センターの皆さんが、雑音にとらわれずに、公正な目で見た評価をして下さることを望みます。
【トップページへ戻る】