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レジュニナの「くるみ割り人形」 (2003.1.4)
NHK BSハイビジョンが、珍しい映像を放映してくれました。ラリッサ・レジュニナ主演の「くるみ割り人形」です。
このバレエの主役はなんといってもレジュニナです。レジュニナはマッシャと金平糖の精の両方を踊っています。
レジュニナと言えば、すらりとして、華奢な体、細く美しい足、愛らしい顔、花にたとえれば、薫り高いスズラン。加えて、ワガノワバレエ学校じこみの確かなテクニック。 このレジュニナ、キーロフを去って、現在はオランダ国立バレエに籍を置いているとのこと。彼女は1969年生まれとのことですから、まだまだ、これからも踊れると思います。
16歳の名演「眠りの森の美女」の映像がありますが、数年後のこの「くるみ・・・」では、このときの天真爛漫なオーロラ姫とはまた違った、どちらかというと落ち着いた良さがあります。特にマーシャ役が素晴らしいと思います。1幕でのドロッセルマイヤーのダンス、あどけなさの残る彼女は本当に可愛らしく、まさに妖精と言ったところです。それに雪のシーン前後での王子とのロマンチックなシーンは本当に美しくてうっとりでした。
金平糖の精の踊りでは、落ち着いて堂々としたレジュニナの姿を見ることができます。アダージョの部分は、通常の王子とのパドドゥだけでなく、他に四人の男性が加わっての踊り。四人と組んでのリフトやバランスが、とても難しそうですが、終始笑顔を絶やさずに踊りきったのはさすがです。バリエーションも、優しく甘くとろけるような感じがよくでていて、とても素敵でした。さすがにコーダでは、スタミナ切れがしたのか、やや辛そうな感じもみえましたが、踊り終えて深々と頭を下げる彼女の表情は、無事に踊りきったという満足感に溢れているようでした。
このレジュニナ、体全体から光を放つスター性のようなものが感じらる素敵なダンサーです。
全体的に言うと、初めのパーティーのシーンがすこしだるい感じがしますが、夢の中へ入ると、そのだるさもふっ飛び、美しい踊りを十分に堪能できました。
マリインスキー劇場のオーケストラの演奏も素晴らしいし、劇場内部や待ってる観客のわくわくした様子の見られ、面白いと思いました。
映像は、あまりシャープさを強調していないおとなしいつくりですし、音もすこし迫力が物足りなく感じるところもありますが、大音量時をうまく調節していて、うまい録音だと思います。
「くるみ割り人形」の映像は、いくつか持っていますが、これは、内容的にも、映像の美しさの点でも、とても優れたものの一つだと思います。
マーシャ&金平糖の精:リラッサ・レジュニナ
王子:ヴィクトル・バラノフ
雪の女王:リーナ・ツェロンキナ
マリインスキー劇場バレエ団
(管弦楽)マリインスキー劇場管弦楽団
(指揮)ヴィクトル・フェドトフ
1993年ロシア・マリインスキー劇場で録画
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