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スペースシャトルの事故に思う      (2003.2.11)

スペースシャトル「コロムビア」が大気圏突入直後、空中分解し、七人の飛行士が死亡する事故が起きました。
テレビのニュースを見ていたとき、私は、街頭でのアナウンサーのインタビューに答えていた、一人の中年の女性の言葉が、とても、気になりました。 彼女は、「この事故は、技術者の慢心から起きたと思う。」と言っていたのです。
 
「技術者の慢心」、恐ろしい言葉です。人間は、慣れてしまうと、周りが見えなくなってしまうということです。こんな時、見落としや手抜きが生じ、事故を起こしやすくなります。慣れのあまり、「大丈夫」と過信してしまう。そこに落とし穴があるのでしょう。
 
NASAは、最初、打ち上げ時の燃料タンクのカバーがシャトルの後部の翼付近にぶつかり、耐熱タイルを破損したことが原因と言っていましたが、その後、そうではないと訂正しました。 NASAでは、まだ原因を追求中ですが、いずれにせよ、打ち上げ前の点検か整備、あるいはその他の準備作業のどこかに、この事故を生み出す根本原因があるように思います。
もし、見落としや手抜きがあったとしたら・・・・・恐ろしいことです。この女性が言った言葉が現実味を帯びてきます。
 
スペースシャトルは、ほとんどがコンピュータの制御で飛行しています。シャトルに限らず、民間の航空機も新幹線も、多くの部分をコンピュータの力に依存しています。でも、コンピュータのハードウェアもソフトウェアも、またシャトルも航空機の機体も、作るのは人間ですし、整備や保守を行うのも人間です。
もし、整備や保守に手抜きがあったら・・・・・ぞっとしますね。
 
私も、仕事柄、情報システムの障害対策に関わることが多いのですが、今回のトラブルが、女性が言ったように、「技術者の慢心」であったとしたら、「過信による緊張感の欠如」、ひいては、「危機意識欠如の恐ろしさ」をまざまざと見せつけられた感じがします。
この事故を「他山の石」として見過ごさず、身近なところでいつでも起こりうる障害と謙虚に受け止め、改めて、「緊張感」をもって仕事にあたらなければと、つくづく思った次第です。
 
筆者は、IRCA Prov. QMS Auditor


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