(4)気管壁や気管切開孔周囲の肉芽の処置

 気管壁や気管切開孔周囲には,カニューレや吸引カテーテルの刺激などのため,肉芽が出来やすくなっています.
 肉芽には血管が豊富に分布しています.鮮紅色の出血しやすい肉芽は,小さければ自然に消失する事もあります.しかし,大きなものは気管内出血,気道閉塞の原因になります.
 
 @検査 
 気管壁にできた肉芽の観察のために,気管支鏡の検査をすることがあります.

 A治療
 患者さんに入院して頂き,治療を行います.
 数mmの小さい肉芽は硝酸銀による焼却を行えば,数日間で治ります.
 大きなものは外科的な治療が必要です.手術室での手術が必要になることもあります.手術に際し全身麻酔が必要か局所麻酔で十分かは患者さんにより異なります.
 治療に関しては,かかりつけの医療機関にご相談ください.
 
      (斉藤 利雄)

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