10月20日(火)
表紙のページに書いたようにグルジア人のナナさんからグルジア料理を習うことになった。
ナナさんはグルジア内戦が激しくなる前は、トビリシで夫とともにレストランを経営していた。グルジア人に少ない青い瞳と茶色の髪をしている、大柄な女性だ。ただ今四十路を過ぎたばかり・・・。もう上の息子と娘にはお孫さんまでできたそう・・・。
肝っ魂母さんのようなたくましさと明るさを持つが、人生の波瀾が大きすぎて、ときどきグルジアを思い出してはしんどくなるという。
何もかも放り出して、難民としてモスクワで一から生活を始めたナナさん。
黄金の料理の腕を持っている。!!
その腕を今はお客に振るうことなく、ふだんはパン屋さんで売り子のアルバイトをしている。悲しいなぁ。戦争は。
この間、教えてくれたサツィビは凄かった。
1.サツィビ(鶏の胡桃ソース)
・材料
- 鳥肉・1羽まるごと
- くるみ・500グラム
- 生のコリアンダー ・150グラム
- ニンニク・5.6かけ
- コリアンダーシード・パプリカ・フェンネルシード・ナツメグ・カイエンヌペッパーの粉末を混ぜあわせたもの・小匙1〜2杯
塩・胡椒少々-
1.鳥肉1羽は腹のほうから半分に切り開き、平たくする。
2.1に塩胡椒と好みとあれば、カイエンヌペッパーとすりおろした2かけのニンニクをぬる。
3.2を油をたっぷり敷いたフライパンで焼く。焼くときには必ず、水を入れびっちりとふたをする。
4.時間をかけて両面焦げ目をつけて焼きつづける。
5.500グラムのくるみをフードプロセッサーで何度かに分けて少しあぶらがにじみ出てくるまで細かく砕く。
6.コリアンダーシード・パプリカ・フェンネルシード・ナツメグ・カイエンヌペッパーの粉末を混ぜあわせたものと好みによってニンニクの摩り下ろしたものとカイエンペッパーを5.に混ぜ合わせ、くるみから油がペットリ出てくるまで、手でこねあわせる。
7.少しだけ厚いお湯を6.に入れて更にこねる。
8.7を握れるくらいずつ手に取り、くるみの油を別の容器に搾り出す。
9.油をぬいたくるみに水1リットルとフードプロセッサーで細かくした生のコリアンダーとニンニクを混ぜ合わせる。
10.9を丁寧に絞りながら、くるみのかすが入らないようにこす。これがサツィビ・ソースとなる。
11.良く焼けた鳥肉を適当な大きさに切り、深皿に盛る。
12.10でできたソースを肉が隠れるくらいまでかける。
13.8でできたオレンジ色にそまったくるみの油をきれいに飾りかけて饗する。
とにかく美味しい。・・・が、手間は滅法かかる。でも、やめられない。
んん・・・。そこが味噌いや間違い!ソースなのだ。
2.ママリガ
・材料
- とうもろこし・ミール
- 水
- グリュイエール・チーズのようなとろけるチーズ
1.オート・ミールを作る要領でとうもろこし・ミールを水から煮る。
2.ぐつぐつとおかゆとご飯の間くらいの柔らかさになったら、皿に盛る
3.チーズを1・5センチと2センチの角柱に切り、とうもろこし・ミールに差し込む。
4.3をサツィビ・ソースに浸しながら食べる。
うちの娘たちはオート・ミールなどドロっとしたものを好まない。だから、実は2キロくらい作れとナナさんが言うので、作ってはみたが、ほとんど余った。「おいしいだろう。」と、問われても、そこは苦しいところだ。
どちらかといえば、グルジアのチーズパイを一緒に食べるほうが、性に合う。
だけど、これはナナさんには、ひ・み・つ。
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