電話03−3455−5145 住所:東京都港区三田5−2−18 三田ハウス1階 休み:月曜。
2000年10月7日
この時の点数評価は<8、3.5、4=15.5>
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久々の東京フレンチ。ランチを味わってきました。
食べたもの
◎赤ピーマンのムース トマトのクーリ
定番のアミューズ。赤ピーマンの味−香り、ほんのりとした甘さーはほんとうに見え隠れするのみ。トマトのソースをかけるときえてしまう。でもそのクリーミーさは職人芸。
◎前菜 ラタトゥーユのうえに乗せた太刀魚のソテ カレー風味
肉厚の太刀魚を味わう一皿。太刀魚のあっさりさと、カレー風味のパンチのきいたラタトゥーユを太刀魚と一緒に食べると、静かな両者が急にお互いを主張しあうようになる。カレーの香辛料の香りはとてもよかった。焼き具合などの調理技術についても、素人が口をだすレヴェルではない。
◎メイン1 ビーフストロガーノフ
子牛の肉、ランチなので最上のものではもちろんないが、噬んでおいしさがでるような厚さと焼き具合。ソースはひかえめの味付け。クリームのあぶらこさ、塩味、お酒の香りすべてが中庸。善し悪しは別として、ロシアでみるストロガーノフとは全く別個の料理。
◎メイン2 牛のしっぽ 赤ワインソース
ワインが丸一本使ってあるだけあるにしては、煮込みが浅いのか(実際は長く煮込んであるのだけど)、一口目は「軽い」という印象。でも食べ進むうちにこのなめらかさ、これ以上、濃くも薄くもあってはならないという「こく」の中庸さは「これ」でしかありえないというほど、考えられたもの。骨からはらりと落ちる肉などは芸術作品でないかと思えるほど。食べるごとにおいしくなる一品。ただ、斉須シェフの狙いの性質上、インパクトがそれほどないのも事実。
◎パスティスのシャーベット
プロヴァンス地方でよく飲まれるリキュール、パスティスをベースにレモン汁を使ったもの。口当たりなめらか。アニスやスタアニス(八角)を使っているので、香りにポイントがおかれていて清涼感がある。ちょっと暑いめの時には体が喜ぶだろうが、そろそろおしまいにしたほうがよさそうな・・・。「とても」がつくほどのおいしさですが、「アールグレイのシャーベット」を食べた時のような「驚き」はなかった。
◎マンゴーのバヴァロワ
ココナッツミルクをベースに、マンゴー果汁を加えたスムーズなバヴァロワ。廻りにレモンとマンゴー果汁のソースがあり、バヴァロワのクリーム色と、ちょっと明度の高いオレンジ色のソースとの色のグラジュエーションが白い皿にとてもよく映える。一見単純な一品だけど、シェフの腕前が見え隠れするような技を感じさせる一品。
メモ