GOLDオテル・ドゥ・ミクニ

電話03―3351―3810
住所:東京都新宿区若葉1―18 休み:日曜のディナー、月曜。

1997年12月2日

この時の個別評価は<9、4.5、4.5=18点>

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オテル・ド・ミクニは13年前 からの私たちのあこがれ。

一度は行ってみたい、という気持ちを持ち続けて、やっと念願かなったのが3年前。

それから毎年秋になると定期便でミクニを訪ね、楽しませてもらっています。今年(97年)はひらまつにディナーに行ったのでミクニはランチ。


◎コリアンダー・パセリなど香草の入ったキッシュ風タルト

定番のアミューズ。まろやかで、こくがあり美味しかったです。

 

◎前菜・真冬の甲殻類(生がき・ツブガイ・ミル貝・ホッキ貝)のポタージュ、コリアンダーのフリット風味、ポロ葱味。

真っ白の大きめなベルナルドのカップにポロ葱、セロリ、グリーンピースと生がき以外の貝を同じ大きさに賽の目に切ってたっぷりとポタージュのなかに入れてボリューム感を出していました。上には多分グリーンピースを裏ごししたものを生クリームであえたソースを色味としてかけた上にコリアンダーのフリットをカリッと乗せていた。

前菜とスープを兼ねたポタージュだった。

私なんか、ケチを象徴するかのように好物を後回しにするので、スープの熱でちょっと蛋白質の固まりつつある生がきを最後にプリンと口に入れました。

おいちィ!!

 

◎イトヨリのスフレ仕立て、アンチョビー風味、アルザス風

(実は、私、アルザス風であろうが、ニース風であろうがパリ風であろうが、そんなことちっともわかんないのです。)

中央にしっとりとしたイトヨリの肉をおいて、その周りを厚くスフレが巻かれ、そのスフレの外側をイトヨリとスフレのお味を守るかのように、薄いムースというか魚のスープで味付けされたクリームを土台としたぜりーで固められている。

うーー、出来ないこの技。凄い!!

付け合わせに赤と黄色のプチ・トマトとホロホロと一枚ずつが口に入ってくるような優しいパイ。そして完熟トマトにオリーブオイルと何かわたしの知らないアンチョコを使ったようなちょっと固めのディップ、まわりにかけてあるソースは白ワインがベースのアンチョビー風味。

ちょっとしょっぱいけれど、これおいしい、アンチョビーの匂いが料理全体をてらい過ぎないものに持って行ってる。

スフレの上には、シブレットとピンク・ペッパー。

色も形も可愛い!美味しい!!やっぱり、プロ!!!

◎子牛(ロース・レバー・もも肉)肉、冬の温野菜添え、ラザニア仕立て。

上から見たら、真ん丸。ラザニアが下のお料理のお布団のようにかけてあるのです。

そのラザニアの上にはトラディッショナル系のソースがかかり、その上にシブレットをラザニアの半径の長さに切って放射状に三方に飾り付けて、円の中心はピンク色の干しぶどう様のもの。(私、中華食材屋さんで見たことあるんだけどなあ。もし、ご存知でしたら、教えて下さい。)

お布団の下には、しいたけ・ジャガイモ・ズッキーニ・カリフラワー・セロリ・ブロッコリーがホコホコとお布団に暖められて眠ってる。

ロース肉、あんなに小さいのにこんなにうまく火が通るわけ~?と、いう風な出来上がり。

もも肉はムニエルにされていました。

アッツーいレバーの一口半ステーキ、もうなんて表現したらいいのか。匂いがない。でも香りはある。たっぷり含めないもうこれ以上、飽和状態の肉汁。

「もっと、もっと、食べたぁ~~~い。」

お皿をしっかり舐めました。

レバー一つだけでもお値打ちあり!!!。

 

◎わせ蜜柑のフロマージュブラン

これは、まさにフロマージュブランでした。上にはペパーミントやディルが乗っかって、次にくるデザートの前哨版。

 

◎紅玉と沖縄・長寿黄人参のアイスクリーム、その味で作ったヴァニラ風味のジュレ和え、レモングラス風味

長寿黄人参ってちょっと朝鮮人参系の香りがするのですね。甘酸っぱい紅玉の香りとお互いが引き立て合って、なんとも南東洋風のエキゾチズムを表現している。

ジュレに人参と紅玉の1・2ミリ角の細かい星がちりばめられ、南洋のさんごの輝き。

島を表すアイスクリームは天国に一番近い常夏の国。

レモングラスやミントの束は島に生える椰子の木や、蘇鉄みたい。

チョコレート風味のビスケットが線で描かれ、バンガローにかかる簾かな。

 

とても夢のあるお料理でした。さすが、ミクニ。私は、ぞっこんです。


メモ


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