電話03―3351―3810
住所:東京都新宿区若葉1-18
JR四ッ谷下車。迎賓館方面へ歩き、5分ほどで右手にみえる四谷見附公園の階段を登る。右前方に若葉キリスト教会があるのでその角を曲がる。つきあたりを左へ。次のつきあたりを右へ。
2006年5月28日
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食べたもの
前菜1◎フランス・ボークリューズ産フレッシュ黒トリュフのパイ包み焼き、スープ仕立て、
ポールボキューズ氏が1975年にエリゼ宮の為に創作した一品
前菜2◎日本一築地石宮さん仕入れ和歌山那智勝浦沖本鮪と本日の鮮魚、帆立貝のタルタル仕立て、イクラ添え、
醤油味のニュージーランド産アヴォカドオイル(コレステロール0パーセント)ヴィネガー風味
魚料理◎三陸・常節と北海バフンウニのヴァプール、手長海老のグリエと気仙沼・フカヒレ添え、
アメリケーヌ風味リゾット和え
肉料理◎東北厳選和牛のロティ、季節の温野菜添え、
九州沖縄サミット蔵相会議で創ったグリーンマスタード風味ソース和え
チーズ◎北海道追分町・生乳100%使用30年カマンベールを作り続けた角谷さんの手造りカマンベール、
サワークリームと黒胡椒添え
デザート◎茨城・酒井栗園産有機質栽培栗とコニャック風味アイスクリームのモンブラン、
ミクニオリジナル
デザート◎ケーキとコンポートのワゴン
プチフール◎いちご
飲んだもの
Nuits St-Georges Clos des Forets 2002/L'Arlot
St-Julien 2001/Selection Speciale pour Hotel de Mikuni/Borie-Manoux
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今回食べたのは「21周年特別記念メニュー」。ボキューズの有名なトリュフのスープや、ミクニのスペシャリテの一つである鮪などのタルタル料理が含まれたコースを昼は税・サ込み10000円で食べられる。ディナーも同じメニューだが、食材やポーションが若干異なるとのことで、税・サ込み21000円。
通常メニューはHPに詳しい。
ワインはものにもよるが、全体的に高い。シャトーボーモン1996が14700円!さらにサ料15%が加わる!!ラネッサン96は10500円だが品切れ。今回はハーフをと思ってみたら、一番安いのが信州カベソで3675円。他はフォントニルが6300円、ブラネールが8400円、カントメルルが7300円(いずれも2002年。サ抜き)。
種類の豊富さは日本でも有数だと思うけれど、選びづらい。ここでは一番安いシャンパーニュのフルボトル(ドラピエ。税込サ抜8400円。)を選ぶのが正解かも。
その後の料理は・・・???。タルタルの前菜は勝浦の鮪とうたっている以上、量はなくともかなりの質のものを期待する。だけど幸か不幸か魚正で本物を経験した身には食べ切るのが辛かった。もちろん完食したけれど。ソースと共に食べる料理だが、ソースなしでは食べられない(あたりまえか)。
今回のコースのソース、他の料理にも一貫した共通のポリシーがあるみたい。それは他の色に染まらない原色系のものと何か別のものを組み合わせるというもの。結果は明らかで、モノトーン。タルタルは和食(醤油)、魚料理は中華(コンソメ)、肉料理はアメリカン(マスタード)。以上。魚料理のソース・アメリケーヌは薄いし蛇足だし。
繊細な舌の持ち主にはそれぞれの組み合わせならではの違った料理の世界がみえるのだろうけれど、少なくとも私には(書きたくないけど)高級ファミレス料理という感じ。
カマンベールとモンブラン(特に前者)にはミクニの名に恥じない最高級の素材と組み合わせを感じられたのがせめてもの救い。後者は少しぱさついていた。
今までの経験だと、一品の印象は薄くても全体を食べ通すと一つの大きな世界が見えてくるのがミクニであったが、今回は素材、ポーション両面で予選で落ち、本選はスルーしてしまったかのようで、質量ともに腹5分目。
で、デザートワゴンを全種類、そして果物を三種類いただいた。
パティシエは最近変ったというが、幸いに以前の高い水準を維持していた。ルバーブのミルフイユは果物、パイともに最高の出来。ラム酒のサバラン、ハスカップのタルトは定番を定石通りにしっかりと作り上げてある。チョコケーキはややビターが優っていた。