物わかりの悪い管理者に出会ったとすれば、直面する最も難しい問題の一つになります。
他人の気持ちを察することの出来ない管理者は、自分も含め他人に対する恐れと、誰かと関わって損をするのは、嫌だという無意識の願望から生ずるものと考えられます。
こういう類の管理者は、自分の弱点を隠すために、それとは反対の特性を、極端に誇張する傾向があります。
このような人はだいたいにおいて、頭が良く有能です。けれども、管理者として物事の決定権を持った場合、この世に善し悪しを決めるのは、自分が一人だと言うような振る舞いをしたがります。
しかも、、部下を歯の浮くような気分にさせるような、素晴らしいテクニックを身につけているときが多くあります。
この管理者と共に働くことは、正常な人間に取っては驚きです。しかも、憂欝や反抗以外の何物でもなくなります。
この管理者は、トラブルを起こしやすい性質を持ってはいますが、底から友情を掘り出すことが出来ないわけではありません。実際に、最も薄情な管理者が、一転して親切に、しかも、素晴らしい新しい機会を与えてくれることさえあるのです。
しかし、それは決して容易なことではありません。難しい仕事でなのです。二つのうち一つを選ぶしか道はありません。
このまま何も手を下さずに、管理者のバカげた振る舞いに従って何の進歩も出来ずにいるか、あるいは何か行動を起こして進歩するかのどちらかなのです。
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