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活性化への展開

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 グループ紙
 活動マニアル
 グループカレンダー
 グループノート
 ペーパーミーテング
 スタディシート
 ゲストメンバー
 ヒヤリングカード
 エピソード記録
 交代制職場での活動10
 オリジナル・スキルの開発11
 進捗状況のチェック12
 活動の評価と見直し方13
 活動のまとめと報告13
 活動の記録と整理14
 変化に富んだ発表を工夫する15
 まとめ方のポイントをつかむ16
 発表スキルを向上させる17
 活動の成果を明確に打ち出す18
 なにかを学びとる姿勢をつかむ19
 協力の求め方20
 小集団活動Q&A21



 グループワークを長期的に維持していくためには、常に活性化するための工夫と、きめの細かい気配り手段を必要とします。
 いかに変化に富んだ活動を取り入れ、それを生かしていくか、変化の味付けが重要です。
 魅力あるグループ活動とするには、こうしたひと味違ったものを取り入れる工夫は、ぜひとも必要です。
 
  1. ★ グループ紙▲戻る
     グループが自主的に、活動の進行状況や職場の出来事を興味深くまとめた手作りのグループ紙が、多く発行されるようになりました。
     たがいに活動をもりあげ、内容を充実させるためにどのような努力をしているかとか、活動をすすめるうえで役立つ情報・知識は何か、などといったように、刺激となる情報や知識を交換する手段として活かしていきます。
     これは、定期的に発行するようにしておくと、活動のあとを振りかえるよい記録になります。

     

  2. ★ 活動マニアル▲戻る
     活動をすすめる事務局が、活動の基本的なすすめ方をまとめたマニュアルの類は数多く見られますが、グループが、自分たちの職場のすすめ方にあったかたちでマニュアルを作ってみるのもいいもので、心が惹かれ仕事が楽しくなります。
     マニュアルを作成する過程で、みんなの気持ちをあわせたり、効果的な活動方法に工夫を加えることができグループワークを楽しいものにさせます。
     また、ときには、グループでスキルマニュアルをこしらえ、問題が生ずるとそれを用いて改善にあたるようにすれば、スキルの吸収に大いに役立ちます。

  3. ★ グループカレンダー▲戻る
     グループ活動を計画的に、そして、つねに活動への関心を高めながらすすめるために作成するのが、グループカレンダーです。
     活動日程を中心に、メンバー紹介や職場のスケッチなどを書きこんで楽しいものに仕上げるとどうじに、グループ目標の具体的な達成方法も示されるといった工夫を凝らすこともできます。
     活動を的確にすすめていく手段として、このマニアル作りはよく活用されます。作り方が洗練されてくると、チャートやパート法もとりいれ、活動スキルを吸収するのに使うことができます。

     

  4. ★ グループノート▲戻る
     熱心に活動をすすめているグループの中には、グループノートを上手に活用しているケースも見受けられます。
     グループ活動にカンする新聞の切り抜きや、雑誌記事のコピー、あるいは、メンバーが集めてきた他社の活動情報、そのほか気づいたことを書きとめて、回覧しているわけです。
     活動の進め方、スキルなどについて知識を高めるのに、効果的であるといえます。
     そのほか、グループのテーマ、活動計画、ミーティングの主な内容などを記録するグループノートはよく用いられています。
    また、このようなノートは替えがたいグループの財産となって、メンバーがどのようにして活動をもりあげてきたかを振りかえるのにも貴重な資料となります。
     メンバーが知恵をだしあい、グループの個性を発揮したユニークなノートをつくってみて下さい。

  5. ★ ペーパーミーテング▲戻る
     仕事が忙しくて、なかなかミーティングを開くことができないというときは、ペーパーミーティングを試みるのも、グループワークを上手にすすめる一つの方法です。
     改善案を集めるときには、最初に白紙をくばり自由に記入してもらったあと、これを体系的にまとめ、さらに回覧して、よいアイデアをつけ加えるようにします。ちょうどブレーンストーミングと同じような成果がえられます。

     また、特性要因図を作成したい場合は、要因図の骨だけ書いてメンバーに回し、これにそれぞれ要因を記入していくようにすれば、立派にできあがります。
     このように、メンバーの都合や仕事の関係でミーティングを行うことが困難なときには、知恵を絞ってペーパーミーティングをやってみることも必要です。

  6. ★ スタディシート▲戻る
     計画的な活動を進め、活動に関する知識や技法を吸収するのに、いろいろなスタディシートを活用するのも効果があります。
     例えば、
    1. 小集団ツリー(小集団活動はなんのために行うのか)
    2. 交流の場(上司・スタッフに希望することがらを集め、解答をうける)
    3. 昨日・今日・明日シート(グループ活動をいかに進めてきたかを、フローチャートにまとめる)
    4. ダイヤ合わせ(役割分担をきめて活動のすすめ方をフローチャートでまとめる)
     などがあります。
     工夫を加えれば、いろいろなシートを考えることができるわけで、活動を活性化させるのに利用できます。
     グループが独自にスタディシートをつくってまとめるようにすれば、メンバーの能力向上にも結びつくことになります。

       

  7. ★ ゲストメンバー▲戻る
     特定のメンバーだけでとり組んでいると、発想の展開が限られたり、マンネリ化するおそれがあります
    そこで、開かれた集団とするためには、外部から刺激をうけるとか、メンバーの交代が求められます。
     このような場合、ゲストメンバー、グループの交流、適合サークルといったやり方は、開かれた集団づくりを経験的におこなっているといえます。
     とくに、ゲストメンバーは、とり組んでいる問題が前後の工程、他部門と関係しているときなどは、参考となる意見や考えを聞くという意味で重要です。
     どこからゲストメンバーを呼ぶか、メンバーで話し合い、すすんで外から刺激をうける場面を準備することは、活動を活性化させるうえで大事なことです。

  8. ★ ヒヤリングカード▲戻る
     仕事が忙しくて、なかなかミーティングが開けないグループは、ヒヤリングカードを使って、それを補うのも一つの方法です。
     決められた問題について具体的なデータや問題点を、メンバーがそれぞれカードに書きとめ、それを集めて現状分析・原因追及をおこなうことができます。
    また、活動に関して気づいたことをおりにふれて記しておき、ミーテングのとき、それをまとめて検討することも可能です。
     工夫をこらしてヒヤリングカードを活用するようにすると、活動を効率よく進めることができます。

  9. ★ エピソード記録▲戻る
     グループ活動の内容は、おりにふれて記録に残しておきたいものです。
     どのように活動にとり組んできたかをふりかえりながら、これからのすすめ方に役立てるためです。
     活動報告はもちろん、現状分析のシート、グループミーティングの議事録、グループ紙などを記録・整理しておくと、いつかグループ紙をまとめることもできます。
    とくに、いつまでも残しておきたいのは活動のエビソートです。

     活動のなかで起こったできごとや、メンバーで苦労してやり遂げたときの喜びの感想など、数々のエピソードを集めてグループノートに記録しておくと、グループの発達過程を知る手がかりとなります。
     メンバーが共有できる思い出をつづっておくことにもなり、活動への関心を高めるのに有効です。

  10. ★ 交代制職場での活動▲戻る
     交替制職場のメンバーが一緒になって、一つのテーマにとり組むときは、活動をうまく運営するのがむずかしいといわれています。
     そのようなときは、つぎのようなかたちで活動をすすめると効果的です。
    1. 直別にサークルを編成し、それぞれ単独のテーマをもつ。
    2. 各直でサブグループを作り、共通のテーマを選ぶ、一般的には、Uのケースが多くみうけられますが、活動を上手に推進するにはきめのこまかな配慮が求められます。
     つまり、交替時にミーテングを開くようにするとか、いわゆるペーパーミーティングをもつとか工夫することです。
     掲示板、連絡メモ、回覧板、グループノートなどの活用も考えられます。
     ミーティングは直別におこない、そこでの意見をサブリーダーがもちよって、リーダー中心に討議しまとめるといった方法がよくとられています。

  11. ★ オリジナル・スキルの開発▲戻る
     特定のスキルにこだわっていると、活動がマンネリ化し、期待した成果をあげることがむずかしくなります。
     そこで、ときには自分たちでオリジナル・スキルを開発してみることも、活動を充実させるうえで効果的です。

     たとえば、五体図法は、住友金属工業の田中さんが考えたものです。
     この例では、リーダーやメンバーが心がけるべきことを、手、目、耳、鼻、心それぞれの項目に分けられた、五体図に、それぞれのメンバーが実践したことを、記入することで、意思の統一が可能になります。また、自分の行動態度を振りかえるシートにもなります。
     このように、チョットした工夫を加えることで、オリジナル・スキルを開発することができます。  このケースではスキルを親しみやすくし、活動のレベルアップに活かして活用しています。

  12. ★ 進捗状況のチェック▲戻る
     活動が、計画通りにおこなわれているか、そのすすめ方にあやまりはないか――など、活動の進捗状況をチェックしてみることは、効果を上げるため非常に大事なことです。
     サークルの会合を利用して、みんなで活動をふりかえって見たり、あらかじめ中間チェックシートやサークルノートをつくっておいて、確かめるなどの方法が適切です。
     すすめ方が遅れたり、方向がずれているときは、みんなで討議し、対策をたてなければなりません。

  13. ★ 活動の評価と見直し方▲戻る
     まず、グループ毎に、活動の報告、発表の仕方をふくめて自己評価することが重要です。
     メンバーの意欲、活動の運営、テーマの選択、計画書の作成、討議のすすめ方、対策のたて方、実行方法、成果・報告のまとめ、発表の仕方――など、活動の実体にあった評価シートを作成し、メンバー全員で検討してみます。

     自己評価には

    1. 活動にとって大切な点を見落とさない。
    2. 的確な活動のすすめ方ができる。
    3. 新しい活動方法が考えられる
     ――などの利点があります。
     この自己評価を元に、上司の評価とつきあわせたり、上司・スタッフの意見を加えることによって、活動の見直しや反省が効果的におこなわれ、つぎの活動に向けて、水準を高めていくことになります。

  14. ★ 活動のまとめと報告▲戻る
     与えられたか大目標を達成したときは、定められた期間での活動の要点や成果、さらに問題点反省などをグループごとにまとめ、報告する習慣を作っておくことが大切です。
     この場合もか集う報告書の形式を決めておき、活動結果のポイントをわかりやすく、他のグループと比較できるようにしておくと効果的です。
     チェックや報告の仕方が画一的で形式的なものになると、活動がマンネリ化しがちでするから、関心や興味を駆り立てるよう工夫することが大事です。

     

  15. ★ 活動の記録と整理▲戻る
     活動の記録と整理をルーズにしていては、活動の見直しを正確にすることはできません。
     活動に関する計画書、報告書、チェックシート、討議の主要なメモなどを記録・整理しておくと、便利なだけでなく、必要なときに自分たちの活動を、どのように進めてきたかをふりかえってみることができます。
    また、これからの活動のすすめ方について、貴重な資料にもなります。

  16. ★ 変化に富んだ発表を工夫する▲戻る
     発表の一般的なすすめ方としては、
    1. 職場やグループの紹介
    2. テーマを選んだ理由説明
    3. 活動の経過報告
    4. 活動の成果発表
    5. 歯止めの方法説明
     ――などが考えられますが、グループの特色や創意工夫を発揮して、変化に富んだ発表を競いあうように心がけます。
     活動の特徴や成果を過度に協調することは問題ですが、地道にとり組んできたことをわかりやすく、相手の共感を得るように、訴えるために、独創的な発表は試みたいと思います。
     発表グループのリーダーが、事前発表方法の知識・情報を集め、メンバーとそのすすめ方をねるようにすることが必要です。

  17. ★ まとめ方のポイントをつかむ▲戻る
     発表は、だらだらとして終わるのではなく、まとめ方のポイントをつかんだ、要領をえた報告や発表にすることが肝要です。
     そのためのチェックポイントを考えてみます。
    1. テーマを選んだねらいはなにか
    2. どのようなかたちで現状を調べたか
    3. 的確に問題を捉えたか
    4. どのようにして対策をたてたか
    5. 計画的に実施したか
    6. えられた具体的な効果はなにか
    7. 残された問題をどのようにするか
    8. 活動にとり組んでみてなにを感じたか
    9. つぎの活動はいかにすすめるか

  18. ★ 発表スキルを向上させる▲戻る
     相互に刺激しあって活動のレベルアップをはかるようにするには、発表スキルの向上をはかることを忘れないようにします。
     活動をすすめていくどこかの部分で、新しいスキルを取り入れたり、前回よりは高度なスキルに挑戦してみるとかの配慮が必要です。
     そのことが発表への関心・興味を駆り立てる手段になります。

  19. ★ 活動の成果を明確に打ち出す▲戻る
     活動の成果発表に際し、とくに大切なのは、それがどのように、有形、無形の効果を上げたかをハッキリとらえておくことです。
     有形の効果については、どのような評価尺度を用いたかを明らかにすることはもちろんですが、その過程でえることがらで、無形の効果に関しても必ず把握し、活動の具体的成果を打ちだすようにします。
     いくら発表が上手であっても、成果の程度が低ければ無意味ですから、そういった点で成果を確かめておくことかが、なによりも先に求められます。

  20. ★ なにかを学びとる姿勢をつかむ▲戻る
     発表会では、すすんで発表しあうこととあわせて、なにかを学びあう雰囲気をつくりだすことが大切です。
     お祭り騒ぎのようにして、何となく発表会を過ごしてしまうのではなく、他のグループの活動状況、工夫している点、問題解決の仕方などを吸収するようにします。

     お互いに、なにか学びとっていこうとする姿勢が、向上心を高め、活動充実に影響をあたえることはたしかです。
     やはり、どこかに変化の要素を加え、みんなが一生懸命にとり組んでいる姿を示しあうことによって、努力や向上のあとを確かめるものにすることが、きわめて大切になります。

  21. ★ 協力の求め方▲戻る
     グループワークは、本来、自主的で自立的であると入っても、職場の中においての活動は、上司やスタッフとの協力関係を切り離して考えることはできません。
     生き生きとしたグループ活動を展開させていくには、必要に応じて、職制やスタッフの協力を求めていくことが重要です。
     企業によっては、上司やスタッフを小集団活動のPTA、世話人といったかたちで、積極的な指導・援助をはかっているところもありますが、むしろ大切なのは、グループ活動を実践しているメンバーの方から、上司やスタッフの協力・支援を引き出していくことです。
     一般に、指導・援助を求めることがらには、つぎのような事項があります。

    1. 企業が直面している問題点についての「情報や知識」
       いま、職場でなにが問題になっているか。と、いう広い視点からのとらえ方や、経営をめぐる社会的背景については、機会を捉えて、必要な情報・知識を求めておくことが活動を的確にすすめるうえでぜひとも必要です。
    2. 専門的技術知識や高度な活動技法の指導
       活動水準を高めていくには、専門的な技術知識や高度な活動技法を身につけていくことが大切です。
       そのような必要のあるときには、高度な専門的知識を持っている上司やスタッフに、直接指導を受けて、活動のレベルアップをはかるようにします。
    3. 関連職場や他の職場との連携・協力が必要な場合のコネクションづくり
       取り上げる活動目標が広範囲にわたり、とくに、関連職場や他の職場との連携・協力が必要な場合は、上司を通じて根回しを頼みます。その上でグループ間交流や共同研究を行うようにします。
    4. 改善のためのアクションをとるときのバックアップ
       改善運動を実践に移そうとするときは、慎重な計画と検討が必要ですが、活動にようする費用と具体的効果、他の職場への影響、仕事のすすめ方の変更などについては上司やスタッフとも相談します。それから、バックアップや指導を受けます。
    5. 社内外における発表・報告についての指導と援助
       社内外の活動報告・発表に望むときは、メンバーで充分に構想を練り、効果的な発表をおこなうことが求められます。報告・発表内容の充実を図るためには、上司・スタッフとも相談し、指導・援助を受けることにします。
    6. グループ活動全体についての指導と援助
       そのほか、グループ活動を全般的に推進するうえで、直面した問題や悩みについては、おりにふれて上司やスタッフの指導・援助を求めるようにして、チームワークを固定することが大事です。
       このようなことに限らず、上司・スタッフとはコミュニケーションをよくして、活動に対する協力を自然なかたちでつくっていけるようにしたいものです。

  22. ★ 小集団活動Q&A▲戻る
    1. 「自分の自由時間を小集団活動に使いたくない」との声もある
       そういう人たちに対しては、焦らずに、この活動が自分自身の成長にかかわりをもつものであることを、みずからが知るように働きかけることが大切です。  一方で、活動自体についてよく考えてみることも必要です。
       活動内容がまずしければ、メンバーの気持ちがはなれていくのは当たり前です。
       自分の自由時間まで活動に費やしたくないという声が聞こえたときは、活動の危険信号がついたわけですから、きちんと原因を追及してみます。
       小集団活動は、お互いに理解を深め、刺激を求めあって、メンバー一人ひとりの成長をめざすものです。この確認をしなければなりません。

    2. 小集団活動におけるメンバーシップとはどういうものか
       リーダーにリーダーシップの発揮が求められるように、メンバーもメンバーシップを保つことが大事です。
       一般にメンバーシップといったときは、自分が属している集団や組織のメンバーにふさわしい態度・行動をとることをいいますが、小集団活動では、メンバーが活動の目的や方法をよく理解し、リーダーを積極的に援助し、たがいに協力しながらみずからの役割や責任を十分に果たすことを意味します。
       小集団活動は、まさに、こうしたメンバーシップがあってこそ、期待する成果をあげることができます。
       グループのメンバーとして、みんなから信頼され、責任ある行動がとれるメンバーシップを身につけるように努力して欲しと思います。

    3. ミーティングの時間がなかなかとれず困っている。
       仕事が忙しくて、なかなか、ミーティングの時間がとれないという悩みをよく聞きます。
       しかし、よく考えてみると、グループパワーを発揮して、仕事をより効率的にすすめるのが小集団活動でもあるわけですから、それが基本的にできないというのが問題です。
       仕事のうえで無駄な時間はないかよく検討して、できるだけ効率的に、短時間にミーティングを行える方法を考えてみて下さい。
       ミーティングの時間がないということは、活動への関心が高まらず、意欲的に取り組めないために、そのいいわけになっているケースが多いようです。
       忙しい時間をさいてもミーティングを重ねていく積極的なこころがまえが、活動を盛りあげていくうえで大切なことは、いうまでもないでしょう。

    4. ミーティングの出席率が悪いがよい案はないのか。
       ミーティングの出席悪くなる原因としては、活動への関心が低くなったり、メンバー間の人間関係がよくなかったり、あらかじめミーティングの日時が知らされていなかったりするケースなどが考えられます。リーダーはこうした状況をよく把握しておき、メンバーの関心が低いときは、活動に興味をいだかせるような工夫を試みます。
       効果的な討議の場をもつようにするには、会議の日時、目的、すすめ方について、あらかじめメンバーに予定を知らせておき、毎回決められた時間通りに会議を始める習慣をつけることが肝心です。
       出積を強要することはよくありませんが、ときには交替で、メンバーにもミーティングの運営に参画させ、役割・責任を持たせるのも、欠席を防ぐ一つの方法になります。

    5. スキルの勉強会というと、みんな敬遠しがちです。うまいやり方はないか。
       スキルというと、また、なにか勉強しなければならないのかと敬遠されてしまうことがよくあります。とくに数字に弱い人や文章をまとめることに自信のないような人たちに、強い傾向があります。
       そういった意味では、スキルを押しつけるのではなく、楽しく学ぶ雰囲気をつくり、スキルを身につけていくような方法を配慮しなければなりません。
      いきなり高度なスキルに挑戦するよりは、基礎的なスキルをマスターし、自信をつけたうえで、次第にレベルの高いスキルを吸収するようにして勉強会を進めることも大切です。
      そして、つぎはどのようなスキルを勉強するのか、メンバーが相談しあって、自主的なすすめ方を考えるのも、勉強会への関心を高めるのに役立ちます。

    6. グループのマンネリ化の防止
       十年一日のように、画一的な活動やスキルを繰り返していると、いつの間にかマンネリ化し、活気を失った活動になってしまいます。
       マンネリ化を防止する工夫は、変化に富んだ魅力的な活動を展開するようにつとめます。
       みんなで知恵を出しあえば、実体にあったいろいろな活動方法を考え出せるはずです。
       同じ顔ぶれで長期的な活動を続けていますと、新しい発想の展開が困難になります。ときには、他のグループのゲストを招いたり、グループ間の交流をはかってみたりするのも、面白いでしょう。
       ようするに、ま゛るーぷのメンバーが絶えず、他から刺激を受けたり、新しい知識や情報に接する機会を積極的に設けて、活動を活性化していくことが重要です。

    7. 学んだスキル、発表だけにしか活かされていない。
       本来、スキルというものは、自分たちが取り上げた目的や問題を効果的に達成したり、解決する手段としてあることを、よく心得ておいてください。
       いくらスキルを身につけているからといっても、また発表が上手にできるからといっても、実際にある職場の問題解決や、目的達成に活かされることが少なければ、高く評価されません。
       そういった意味で、小集団活動ではスキルを習得することがすべてではなく、活動の目的に適応したスキルを的確に学び、それを活かしていくことが重要だというとらえ方をしてください。
       そのためには、日常使っているスキルが、活動の成果とどのような結びついているのか、ときどきチエックしてみることが必要です。

    8. 特定のスキルにたよりワンパターン化していないか。
       グループ活動の特色や先入観念から、ある特定のスキルを吸収し、身につけることが小集団活動であると考えられがちです。それは誤りです。
       QCあるいはIE、VEだけが活動の唯一のスキルだといったようなかたちで、活動を進めていますと、活動の幅か狭まくなります。そして、マンネリ化の原因になります。やはり、特定のスキルにこだわらず、一つのスキルをマスターすれば、つぎはなにに挑戦をしてやろうという意欲を持って、スキルを自分のものにする心構えが大切です。
       多くのスキルを活かすことができるグループは、変化に富んだ活動が進められ、自信のある取り組みをおこなうことができます。進んだところでは、オリジナルスキルを開発することにチャレンジしているグループもあります。

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