すさまじいばかりの努力と、失敗や困難にもネを上げない辛抱強さ、そして、途方もない単純作業の
量。これは、創造性の高い人達のもつ特徴の一つです。
これらの仕事ぶりは成功者の伝記などに、大げさに取り上げられます。そして、ご当人も後輩によく
訓戒などとしてそのことを教えております。
ところが、不思議なことに、創造的なインスピレーションは何の苦もなく自然に沸いてくるとい
う誤解が依然として広まっています。こうした本当の話が伝わっていないのです。
また、困難や一時的失敗に出会ってくじけぬためには、自分にたいする信頼、志気や当初の高
ぶった気持ちを持ち続けることも必要なのですが、これらもほとんど知られておりません。
実際は、失敗しても、しっぽを巻いたり、志気阻喪したりしないだけのことです。そうした逆境
も、不退転の決意で望めば、やがて道は開けてくると信じているのです。問題が創造的に解決され
るのは、何の不安もなく、熱意を持って問題解決に没頭できるときです。問題をしっかり掴んで、
全注意力を集中したときに、最良の解決が行われます。無我夢中になると後に疲れが残るものです
が、夢中になれば、仕事のつらさも遊びの楽しみに変わるものではないでしょうか。
精神集中の仕方
【ポイント】
- 腹式呼吸でリラックスしながら適度な緊張状態を
作ります。
過度な緊張、もしくは過度な弛緩はいけません。
- 自分を切羽づまった状況に追い込みます。
目標の漸減、成果発表、コンテスト参加など、切羽詰まった状況に自分を追い込むと、平常時を遥
かに上回る効率で物事を成し遂げることが出来ます。
例えば、原稿なども、締め切りが迫ると、異常なほど、集中が可能になります。
- 大好きなことをやります。
大好きなことを、自分の目標として取り上げる工夫をします。
- 雑念を書きとめるメモの活用
やらなければならないことを思い出したときは、メモに書き取るなどして、当面やっていることに
精神集中します。
- うまくいった状態を思い浮かべます。
イメージコントロール法などの活用:参考文献;「イメージコントロール法」保坂栄之介著、産能
大
- うまくやろうとしている物事のポイントを把握し
ます。
特に、ポイントをイメージとしてとらえることが、精神集中の上で、大切です。ここでのポイント
は多くの場合、問題意識、問題の原因、問題解決などになります。
- BGM、一定騒音の活用
気持ちが落ち着くような音楽(バロック音楽など)をBGMとして活用します。新幹線なども、一
定の騒音が精神集中に効果的であることを示しています。
「何となく集中出来ないとき」
【ポイント】
- 現在やろうとしていることの戦略上の意義を確認
します。
成功したときの状態を鮮明にイメージとして描きます。ときには、失敗したときのことを想像する
ことも有効です(恐怖の動機)。
- マンネリからの脱出を図ります。
- やり方を変えてみます。
- 現在やっていることの中に新しい楽しみ
を探し出します。
- 限界を把握して、打破する方法を工夫し
ます。
- 競争相手の情報を得て励みとします。
適切な競争相手が身近にいない場合、範囲を広くとり必ず相手を捜し出すことが必要で
す。競争相手と牽制し合うことでなく競り合うように工夫します。
- 当面の目標を確認します。
- 適切な目標を設定します。
- 短期目標を確認します。
目標が高すぎたり低すぎたりすると、なかなか集中できません。
また、目標が余りにも先のことである場合、短期的な具体的目標を設定します。自分を切
羽詰まった状態に追い込むのも一つの方法です。
- 脳波がα波になるように腹式呼吸を行い、精神統
一を図ります。
- 気を散らすものへの対策を立てます。
- 先にそれを済ませてしまう。
- すぐその場でメモを取ります。
メモを取り、後で取りかかることが出来るようにして、一時はそのことを忘れてしまうよ
うにします。