デイブ・ピーターセン(チームガリーナ)の、86年型「XR70/50」
フレームのメインチューブが一回り太くなり、エンジンマウントが前進。
ケースリードバルブエンジンの先行試作型「XR70RV」を搭載。 
カウリングも翌年から登場する「RGV−γ500」と似た形状に変更されています。 
英国の「ヘロンスズキ」が独自に開発したカードボードボックス( ダンボール箱 ) シャシー。 
世界GPでの85、86年の主戦マシンであり、ヘロンのエンジニア、ナイジェル・リーパーが企画。 
スイスに本社がある「チバガイギー」社の全面協力の基に製作されたそうです。 
84年型「TSR−4」 、通称「プロジェクト500」 
アルミハニカムサンドイッチパネルを部材とした、モノコック構造です。 
エンジンは「XR40」 
 
 
開発初年度であるにもかかわらず、 
ロブ・マッケルニアのライディングで他ワークスに伍する活躍を見せました。 
この車両にはホイールの外周で止めるタイプのFブレーキローターが取りつけられています。
初期のカーボンファイバー製ブレーキローターで、製造技術上の問題でこういった形になったそうです。 
カーボンコンポジットモノコックになった後期型、通称「ブラックマジック」 
 
 
画像はともに85年型「TSR-5」 
86年型「TSR-6」 
ポール・ルイス、ケビン・シュワンツ、ニール・マッケンジーなどがライドしました。 
 
当時としてはめずらしいWP(ホワイトパワー)製の倒立フォークを採用。 
スイングアームまでカーボンとした車両もあるようです。 
エンジンはケースリードバルブの「XR70RV」 
TSR−6は87年の日本GPに出走しています。 
ライダーはスイスのウォルフガング・フォン・ムラルトです。 
エントラントはフランコニアスズキ。 
 
 
’87RGV−γ(XR72)用のカーボンハニカムフレームも、 
ヘロンスズキでは試作されたらしいです。 
しかしスズキの許可が下りなかったため、 
登場するに至らなかった経緯があるようです。 
84年に、イタリアの「チームガリーナ」が開発した「TGA-1」 
ワークスに先駆けてアルミのツインチューブフレームを採用しています。 
車体の振動の問題などが解決されなかったらしく、実戦投入されることはありませんでした。 
開発エンジニアはビモータのエンジニアとして有名なマッシモ・タンブリーニがアナウンスされました。 
 
 
フルカバード・ボディがいまでも通用しそうな斬新さを醸し出しています。