11/21現在橋本医院にて用いているサーバに対して、OpenDolphin2.3.8mのインストールとその後の運用に関する記録です。
以下の環境にOpenDolphin 2.3m(,2.3.8m)をインストールして使用しています。
マシン: Hewlett-Packard ProLiant ML110 G6
メモリ: 4GiB
CPU: Intel(R) Xeon(R) CPU X3430 @ 2.40GHz
Windows7のPC3台、WindowsXP(Home)のPC1台にてそれぞれ運用。
現状では、Windows7のPC上でサーバ・クライアント両方のビルドを実施しています。
WindowsXP(Home)のPCスペックはGenuine 1.60GHz + RAM 2GBですが、特にストレスは感じません。
概ね、増田先生(http://www.masuda-naika.net/)の手順書から変化なく、インストール&動作させることが出来ました。
(1) NetBeansのダウンロードページ(http://netbeans.org/downloads/index.html?pagelang=ja)から、「Java EE」を選択してダウンロード。
(2) 増田先生のインストールマニュアルに従い、Gitの設定と外部jarファイル(quaqua、iTextAsian)の取り込みを実施。
(3) サーバをUbuntu上で動作させるため、/common/src/main/resources/META-INF/persistence.xml の property name="hibernate.search.default.indexBase" の項目の value値を "/var/lucene/indexes2" に変更
(4) OpenDolphin-2.3mのprojectをビルド。BUILD SUCCESSが出ればOK。
(5) 複数のPCでクライアントを動作させるため、ファイルサーバ上にOpenDolphin-2.3m\dist以下をコピー。ファイルサーバ上のjarファイルをクライアントPC上から直接呼び出しても、特に差し支えはありません。
増田先生に申し込みをした場合、OpenDolphin-2.2m_導入法_Ubuntu.pdfを入手できるはずです。そちらを参照下さい。
なお、Windows上でビルドしたOpenDolphin-2.3m.warを用いても正常に動作します。(確認済み)
standalone\下にwar/jdbcを置くのでは無く、Manage Deploymentを用いてwarファイルのデプロイ(設置)を行う必要があります。(OpenDolphin-2.2m_installの40ページに記載がある通りです)
当院では、PostgreSQL9.1 + JBoss 7.1 という構成で運用しています。
ファイルサーバ下に、OpenDolphin-2.3m\dist以下のファイルを格納し、各PCからファイルサーバ上のOpenDolphin.jarを起動する方法で運用しています。
通信速度は100Mbps程度あれば、十分ストレスなく運用できます。
この方法により、アップデート後でも複数のPCにコピーする必要がなくなります。
(受付の事務員さんや、看護師さんにはアップデートなどの作業は依頼していません。
元々若干PCスキルの必要な作業ですので、あえて依頼せずに、「気がついたら変わってた!」程度のやり方にしています)
いくつか、当院オリジナルのカスタマイズを入れています。
OpenDolphin用サーバはサーバ室にあり、普段はディスプレイをつないでいません。工事による停電後などにOpenDolphinが立ち上がらなければ不便なので、自動的に立ち上がる仕組みを投入しました。 Ubuntuのサービス機能を用いています。
下記のファイルを適当なところに作成します。
ファイル名:jboss.sh
内容:
#!/bin/sh case "$1" in start|"") sudo /usr/local/jboss-as-7.1.1.Final/bin/standalone.sh -b <サーバのアドレス> >/dev/null & ;; stop) sudo /usr/local/jboss-as-7.1.1.Final/bin/jboss-cli.sh --connect --command=:shutdown ;; esac
作成後、下記コマンドで実行可能にします。
$ sudo chmod 777 jboss.sh
下記コマンドにより、(1)で作ったjboss.shをサービスとして登録し、起動時に呼び出せるようにします。
$ sudo update-rc.d jboss.sh defaults $ sudo update-rc.d jboss.sh enable
その後、実際にサービスが動作することを確認してみます。
$ sudo service jboss.sh start $ sudo service jboss.sh stop
startコマンド発行後、クライアントからOpenDolphinに接続でき、stopコマンド発行後、クライアントからOpenDolphinに接続できなくなれば、実装成功です。
あとは
$ sudo reboot
を発行し、サーバ再起動後しばらく(5分くらい)待ってから、OpenDolphinのクライアントを立ち上げて動作させることが出来ればOKです。
Ubuntuサーバは通常時は操作しないため、バージョンアップ時にサーバの操作が必要となってしまうと若干不便です。そのため、クライアントで用いているPCからOpenDolphinのバージョンアップが可能なようにしました。
下記のように実現しました。
jboss-as-7.1.1.Final/standalone/configuration/standalone.xmlの292行目~308行目あたりを下記のように編集しました。
<interfaces> <interface name="management"> ! <inet-address value="${jboss.bind.address.management:127.0.0.1}"/> </interface> <interface name="public"> ! <inet-address value="${jboss.bind.address:127.0.0.1}"/> </interface> <interface name="unsecure"> ! <inet-address value="${jboss.bind.address.unsecure:127.0.0.1}"/> </interface> </interfaces> ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ <interfaces> <interface name="management"> ! <any-address/> </interface> <interface name="public"> ! <any-address/> </interface> <interface name="unsecure"> ! <any-address/> </interface> </interfaces>
$ sudo ufw allow 8080/tcp $ sudo ufw allow 9990/tcp
jbossの管理コンソールは9990番のポートを用いているので、ポートを開放する必要があります。
下準備はここまでです。後は、OpenDolphinの差し替えと、再起動です。
OpenDolphinをビルドしたPCのWebブラウザを用いて、サーバ機のConsoleにアクセスします。
http://(サーバのアドレス):8080/
サーバ機Webブラウザで見たものと同じページが表示されていればOKです。
この状況から、サーバで実施したように、"Manage Deployments"を表示。
稼働中のOpenDolphinを一端停止し、最新のOpenDolphin-2.3m.warを再度取り込んだ後、EnableすればOKです。この際、指定するのはOpenDolphinをビルドしたPCのローカルにある~.warファイルでかまいません。
薬剤処方を院内調剤から院外処方せんに変えた際、処方せんの1つ1つの薬剤にコメントがうまく投入できませんでした。
フリーコメント(コード:800000001)を用いると、すべて処方せん自体のコメントとして登録されてしまいます。
そこで、ORCA側にて、91 マスタ登録 - 102 点数マスタ より、診療行為コード 008500001 を登録しました。
登録内容は「漢字名称:剤用コメント」のみです。
1剤ごとにコメントを付与したい場合、こちらのコメントを使用しています。
元々、DigitalGlobe社様のオリジナルのOpenDolphinには、Falco様のオーダリングシステム「Forest」との連携機能が備わっているのですが、増田先生のバージョン(OpenDolphin2.3m、2.8m)からは、連携機能がオミットされていました。
そこで、DigitalGlobe社様のオリジナルバージョンの該当箇所と結合し、Forestオーダリングシステムとの連携機能を動作させています。
著作者