日本共産党08年度政治資金報告の表裏

 

党員数・拡大数に関する志位和夫の党員・有権者・マスコミ騙し報告?

 

共産党大躍進中というペテン宣伝→相殺なしの詭弁

 

(宮地作成)

 〔目次〕

   1、総務省−日本共産党08年政治資金報告の収入分データ 09年10月1日

      1、総務省−日本共産党08年政治資金報告の収入分 党員数報告

      2、「しんぶん赤旗」−日本共産党の2008年政治資金報告の概要 党員数隠蔽

   2、日本共産党の政治資金報告13年間データ

   3、党員数・拡大数に関する志位和夫の党員・有権者・マスコミ騙しペテン報告?

 

 〔関連ファイル〕        健一MENUに戻る

     『じり貧的瓦解第4段階−赤旗新聞社経営破綻・選挙財政破綻』

     総務省『日本共産党08年政治資金報告書』 党員数報告

     共産党『日本共産党08年政治資金報告』 党員数隠蔽

     共産党『日本共産党の財政−政治資金収支報告』95年〜06年

 

 1、総務省−日本共産党08年政治資金報告の収入分データ

 

 〔小目次〕

   1、総務省−日本共産党08年政治資金報告の収入分 党員数報告

   2、「しんぶん赤旗」−日本共産党の2008年政治資金報告の概要 党員数隠蔽

 

 1、総務省−日本共産党08年政治資金報告の収入分 党員数報告

 

 この報告内容は、日本共産党HPにおける『日本共産党の政治資金報告の概要』数値−09年10月1日しんぶん赤旗記事と合致している。ただ、共産党は、いつもと同じく、「党員数」の延べ3088830人隠蔽している。党員数を赤旗で党内に公表するのは、都合が悪いのか政府・総務省に報告し、公安調査庁に筒抜けになっても、党員にたいし、党員数を隠す理由は何か。

 

(表1) 総務省−日本共産党08年政治資金報告の収入分

 

    総務省『日本共産党08年政治資金報告書』

 

 2、日本共産党の2008年政治資金報告の概要 党員数隠蔽

(表2) 「しんぶん赤旗」

表

 

    共産党『日本共産党08年政治資金報告』 党員数隠蔽

 

 前年比で、()党費収入3.7%減少()機関紙誌・書籍は2.8%減った()寄付の減り方が大きいのは、財務・業務局長の談話にあるように、選挙がなかった年度という関係がある。()党員数の隠蔽は、毎年一貫している。なぜなのか

 

 「08年度党費納入党員数」の延べ3088830人÷12カ月≒1カ月間の平均党費納入党員数25万7402人になる。06年1月第24回大会の公表在籍党員404299人だった。404299人−257402=党費納入拒否・党内離脱党員数14万6897人にもなる。257402÷404299≒党費納入率63.6%だった。党費納入拒否党員率は、36.4%と上っている。

 

 これほどにも離党・組織離脱拒絶し続ける政党は、日本にないし、資本主義国のどの他政党にもない。このような党内犯罪を堅持するのは、従来の資本主義国共産党でも一つもなかった。イタリア共産党・フランス共産党は、最初から一貫して、毎年の党費納入党員数公表し、それをその年度党勢力としてきた。このデータを見るだけでも、日本共産党とは、暴力団・カルト宗教団体と同じ体質の組織離脱認めない反民主主義政党と規定できる。

 

    『離党・組織離脱を許さない犯罪的組織原則政党』

 

 ところが、日本の左翼知識人・ジャーナリストたちは、この党内犯罪実態を知りつつも、意図的に目を背け、日本共産党が民主的政党だと自己欺瞞を続けている。誰一人として、この党内犯罪を告発しようとした者はいない。ヨーロッパなら大問題・醜聞になる。東方の島国における彼らは、民主主義、党内民主主義問題にたいする感覚・認識レベルが、ヨーロッパとまるで違うのか。

 

 志位・市田・不破らは、10月13・14日総選挙総括・参院選方針第25回大会日程を決める第9回中央委員会総会を開いた。これは、党大会議案3カ月前発表規約に基づく。まもなく、党大会決議案を出す。2010年1月13〜16日に第25回大会→7月参院選になる。88億円代々木新築ビルの委員長室・書記局長室津久見にいる彼らは、()決議案発表の年内11月()党大会1月()参院選7月と、党大会・参院選に向けた党勢拡大の連続9カ月間に及ぶ「党躍進特別期間」を、22000支部・党費納入25万党員指令した。

 

    共産党『9中総』 『参院選比例代表5人・東京選挙区候補者』

 

 総選挙で1年間延期されていた第25回大会においても、志位和夫は、再び、党員数約40万人と発表する。それは、離党・組織離脱拒絶され続けている党費納入拒否・党内離脱党員数14万6897人を含む。すべてのマスコミ・ジャーナリストは、彼のペテン報告を鵜呑みにし、日本共産党の党勢力40万人と、毎回の党大会と同じく報道する。そこには、志位ペテン・からくりがあるとの告発記事を誰も書かない。ジャーナリスト・選挙評論家の誰も、任期4年間以内の次期総選挙において、日本共産党が自然死に至る道程に転落するとの予想をしない。40万党員もいる政党が、自然死する展望など、妄想に過ぎないと軽蔑する。

 

 

 2、日本共産党の政治資金報告13年間データ

 

 日本共産党HPの政治資金データは、1995年以降の13年間を載せている。1997年はなぜかない。官報公表データの内、収入分のみ()にした。ただ、共産党HPは年間党費納入者数を意図的に削除していて、総務省報告にしかない。

 

(表3) 日本共産党政治資金の収入分総務省公表データ

党費収入

機関紙誌書籍

収入合計

党費増減

機関紙増減

1995

13.4

277.9

311.0

 

 

96

14.

270.4

304.0

 

 

98

13.7

272.6

308.5

 

 

99

13.6

256.0

302.3

 

 

2000

13.2

281.1

327.8

 

 

 

 

 

 

 

 

01

12.6

291.7

342.8

 

 

02

12.6

282.1

334.2

 

 

03

12.1

260.0

307.1

 

 

04

11.3

251.2

300.6

 

 

05

10.9

240.7

284.1

24回大会

24回大会

06

10.0

230.9

281.9

 

 

07

9.5

221.5

264.8

 

 

08

9.1

215.5

249.6

1.8

25.2

単位は億円。収入合計は、寄付・借入金などを含む

00年赤旗年度途中値上げ増収01年赤旗年度当初からの値上げ増収

08年増減は、第24回大会後、満3間の激減

 

    共産党『日本共産党08年政治資金報告』 党員数隠蔽

    共産党『日本共産党の07年政治資金収支報告』07年分−08年9月12日公表

    共産党『日本共産党の財政−政治資金収支報告』95年〜06年

    総務省『日本共産党08年政治資金報告書』 党員数報告定期公表→共産党→1の2頁

 

 総務省への共産党平成20年度2008年度分報告は、2009年10月1日にあった。()党費年間総額9億1602万8749円()党費納入党員数数年間延308万8830人である。

 

 党費収入と機関紙誌書籍収入の()8年間増減比較をする。01年から08年までとする。01年とは、赤旗カラー印刷導入により、赤旗年度当初からの値上げ増収となった時点だからである。および、()06年1月第24回大会以降の満3年間の増減比較をする。増減といっても、一貫して減収となっており、増えた年度は一度もない

 

(表4) 党費収入と機関紙誌書籍収入の2つの期間比較

期間

党費収入(億円)

機関紙誌書籍収入(億円)

 

 

減収額

減収率

 

減収額

減収率

01年〜08年の8年間

12.69.1

3.5

27.7

342.8215.5

127.3

37.1

06年〜08年の3年間

10.09.1

0.9

9

230.9215.5

15.4

6.6

 

 この党費・機関紙収入の減収金額・減収%は、何を示しているか。これら(表3、4)は、資本主義世界で最後に残存するレーニン型前衛党において、()党員の党内離脱=党費納入拒否実態と、()赤旗読者の共産党からの大逃散=赤旗購読拒否実態を、総務省公表の財政13年間データ、および、2つの期間比較データによって証明している。

 

 ポルトガル共産党は、犯罪的組織原則としてのDemocratic Centralism・分派禁止規定を手放さないでいる。しかし、1974年、レーニン型前衛党かどうかの試金石とされたプロレタリア独裁理論と実践根本的な誤りだったとして、ヨーロッパの共産党において、最初放棄宣言をした。最後に残存という意味は、その事実から、21世紀資本主義世界では、日本共産党しか残存していないという現実のことである。

 

 

 3、党員数・拡大数に関する志位和夫の党員・有権者・マスコミ騙しペテン報告

 

 志位和夫は、09年8月総選挙までの19カ月間毎月党員1000人入党・計19000人拡大=共産党大躍進中と大宣伝をしてきた。その拡大数値が、総務省への政治資金報告に出ているのか。

 

(表5) 共産党の政治資金報告数値と党費納入率

年・党大会

党費納入党員年間総計

1カ月間平均党員

公表在籍党員数

党費納入率

1987・第18

最高3586808

298901

最高490000

61.0

1990・第19

3448750

287396

480000

59.9

1994・第20

最低3129769

260814

最低360000

72.4

2000・第22

3202455

266871

386517

69.0

2004・第23

3223973

268664

403793

66.5

2006・第24

3142808

261900

404299

64.7

2008

3088830

257402

63.6

 

 

 

 

 

2010・第25

 

 この党費納入党員年間総計データは、私が、総務省自治行政局政治資金課に、直接電話確認した数値である。第18・19・20回大会の数値と、2000年以降の数値を調べた。最近のデータは、総務省HPにある。

 

    共産党『政治資金収支報告』党費の年間総金額のみ〜07年、党員数隠蔽

 

 1、1カ月間平均の党費納入党員数=党費納入党員年間総計÷12カ月間で、計算した。

 2、党費納入率≒1カ月間平均の党費納入党員数÷公表在籍党員数の式で、算出した。

 共産党は、HPにおいて、政治資金報告を毎年載せている。しかし、そこでは、公安調査庁へ筒抜けになる政府・総務省報告の党費納入党員年間総計のみを恣意的に削除し、発表したことが、一度もない

 

 06年1月第24回大会から、08年12月決算の総務省報告までは、満3年間ある。

 党費納入党員数は、延べ06年3142808人−08年3088830人=3年間53978人減っている。

 一カ月間平均の党費納入党員数が、06年261900人−08年257402人=3年間毎月4498人減った

 

 ()、志位和夫が、07年9月5中総以降、毎月1000人・計19000人新規入党者があったというのは、真っ赤なウソなのか。この拡大数値は、ほぼ事実だと思われる。日報・週報・月報システムによって、党員拡大数字成績追及をすれば、共産党後援会員レベルの入党者獲得は、中間機関の拡大成績締め付けによって可能である。

 

 ()、それなら、激増した党費納入拒否党員数黙殺・隠蔽し、差引の純増でなく、増えた数だけによる党員・有権者・マスコミ騙しのペテン報告だったのか。その結論が、2009年10月公表の08年度政治資金報告書で判明した。そのペテン・からくりの計算をする。

 

 07年9月5中総時点党費納入党員は、25万4708人というのが、志位和夫が報告した在籍党員党費納入率63.0%に基づく正確な数である。

 

 5中総以降の19カ月間で、毎月1000人・計19000人新規入党者と、08年末決算の政治資金報告とは、時期に4カ月間のずれがある。しかし、ほぼ同じとして比べる。07年9月5中総時点25万4708人+1万9000人入党=27万3708人増えているはずである。ところが、08年12月決算では、総務省報告=共産党HP隠蔽にあるように、25万7402人だった。27万3708人のはず−25万7402人実態=1万6306人減っている。これらの数値は、どうもおかしい。何かペテン・からくりがあるのではないか。

 

 この謎解き計算式はどうなるか。

 

 差引1万6306人減とは、1万9000人入党とは別に、党費納入拒否党員が1万6306人発生した事実を示す。計算式は、次になる。07年9月時点・25万4708人+1万9000人入党−党費納入拒否党員激増1万6306人08年12月決算・25万7402人である。差引相殺をすれば、毎月平均拡大党員数は、(1万9000人入党−党費納入拒否党員激増1万6306人)÷19カ月間141人増加だった。志位和夫の毎月1000人入党宣伝−差引実質毎月141人=ペテン水増し分毎月859人は、19カ月間連続した真っ赤なウソだった。

 

 志位和夫は、当然、同時期に、()党費納入拒否党員が激増していることを知っていた。()それが、新入党員数にほぼ匹敵することも知っていた。()それらを承知の上で、2つの増減数値による相殺を意図的に隠蔽した。そして、()毎月1000人・計19000人新規入党者=共産党大躍進中と大宣伝をしていた。彼は、19カ月間連続で、ウソをつき続けた。これほど鉄面皮な党員・有権者・マスコミ騙しをする政党トップの出現は、日本の政治家史上、資本主義国共産党のトップ史上初めてでなかろうか。

 

 他方、志位和夫にたいし、もう少し穏やかに、かつ、じり貧的瓦解突入→自然死展望政党党首として、ウソをつかざるを得ない悲劇的な自己保身トップだと、哀れみを込めた人間性評価ができるかもしれない。彼の立場に寄り添って考えると、どうなるか。彼は、「支部が主役」と何度も唱えてきた。しかし、党費納入拒否党員激増だけでなく、()党費納入だけをするが、党勢拡大・選挙活動サボタージュ支部・党員が激増してきた事実も知っていた。党勢拡大・選挙活動参加支部と参加党員の数・率が、激減する連続データを毎回睨んできた。そんな悲観的で、じり貧的な党内動静→共産党内部崩壊テンポアップのデータを見ていると、うつ病になってしまうほどである。

 

 一体、47都道府県委員会・316地区委員会の中間機関とその役員たち、22000支部と党費納入25万党員は、常幹トップがこれほど必死でがんばりまったく正しい路線・政策・方針・選挙総括を出しているのに、はたして、不破綱領実現、共産党躍進を目指し、やる気があるのかどうか、と疑いたくなる。しかし、この実態を指摘すると、下部への責任転嫁と言われるので、口に出さないだけである。彼らを決起させるためには、党員騙しのウソも方便として活用できよう。

 

 09年総選挙勝利目的のためには、ウソを含めたあらゆる手段の使用が、常幹トップには許されている。党費納入25万党員を総選挙に決起させる目的のためには、共産党大躍進中というウソのデータを総選挙まで連続発表することも許される。マスコミ・有権者騙しという大それたウソでなく、サボタージュ党員を含め、党費納入25万党員を総選挙に立ち上がらせるウソの手段程度なら、そこには罪も罰もないラスコーリニコフのように、金貸し老婆殺しをしたわけではない。

 

 また、スターリンのように、1936年前後、4000万人粛清の内、現・元共産党員200万人銃殺の大量殺人犯罪とはレベルが違う。これは、共産党自然死が近づく恐怖におののく前衛党トップが獲りうる正当な最高権力者特権の行使である。

 

 もちろん、共産党自然死という馬鹿げた展望など信じない。しかし、4年間任期以内の次期総選挙において、連立3党提出による衆議院議員比例代表定数削減180→100法案が成立すれば、自分=志位和夫の当落はどうなるのか。私(志位)は、南関東ブロック候補者である。党中央書記局・選対部が、次期総選挙の定数削減になれば、12に激減するとの予想に基づき、次の推計を出した。

 

 南関東定数22→12に削減。03年11位→05年12位に1つ下落したが、当選→09年12位当選→次期12位最下位当選。私(志位)が、最下位当選12位でなく、13位以下順位下落なら、共産党委員長が落選する。なぜなら、すでに、03年から順位を1つ下落させているからである。落選しない目的のためには、ウソを含むどんな手段でも許される。委員長が落選しようものなら、党内外に何が起きるか、その悲惨な未来図を考えただけでも、うつ病になりかける。

 

    『比例代表定数100・55%に削減の共産党議席予想→自然死?』

 

 一方、ここでの深刻で党内犯罪的な問題は、党費納入拒否党員数である。それは、06年公表在籍党員404299人−08年党費納入党員257402人=14万6897人いる。これらは、離党を申し出ても、党機関から離党を拒絶され、在籍名簿だけに存在させられている党内離脱党員である。なぜ、離党・組織離脱許さないのか。その性質は、まさに党内犯罪ではないのか。

 

    『離党・組織離脱を許さない犯罪的組織原則政党』

    『志位和夫「党員5カ年計画」の欺瞞性と空想性』党費納入による党員数の三重帳簿

 

 東方の島国における左翼知識人・ジャーナリストたちは、志位和夫の党内犯罪システムに目をつぶり、それでも、日本共産党が、民主的政党であり、離党・組織離脱許さないという反民主主義的政党でないとの錯覚・自己欺瞞を、いつまで続けるのか。

 

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 〔関連ファイル〕

     『じり貧的瓦解第4段階−赤旗新聞社経営破綻・選挙財政破綻』

     総務省『日本共産党08年政治資金報告書』 党員数報告

     共産党『日本共産党08年政治資金報告』 党員数隠蔽

     共産党『日本共産党の財政−政治資金収支報告』95年〜06年